人生には、誰でも簡単に成功できるcheat command(裏技)が存在する

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先日、息子がプレイしていた任天堂の人気ゲームソフト「スプラトゥーン」をなんとなく見ていた時のことだ。


ゲームが始まった瞬間、敵の一人が投げたクイックボム(手投げ弾)一発で、戦場が全て敵の色(陣地)に変えられてしまった。


スプラトゥーンは、ネット上でランダムに割り当てられた4対4の敵味方で戦う対戦ゲームだが、その勝敗は陣地の取り合いでほぼ決定される。
そのためクイックボムはもちろん、あらゆる武器や装備にそんな機能は無い。あるわけがない。


いわゆるcheater(チーター)と呼ばれる連中のイタズラで、ゲームのルールを捻じ曲げるcheat commandを実行し、敵を蹴散らすことを楽しもうというゲーマーである。
その後はもちろん勝負にならず、一方的に攻め込まれた息子のチームは惨敗した。


この手の連中はネットゲーム黎明期からいたが、実は私も、今から20年以上前に世界的に大流行したあるネット対戦ゲームで、いくつかのcheat commandを入手したことがある。


いくら撃たれても死なない兵士を生み出すコマンド。
何発ミサイルを撃ち込まれても破壊されない戦車を製造するコマンド。
無限にお金と資源が増えていくコマンド・・・


メチャメチャである。


だが、オフライン環境で対CPU戦闘をする時には、たまにこのコマンドを打ち込んでストレスを解消し楽しんでいた。
少しゲームルールを変えるだけで、難易度の高いミッションでもこんなに簡単に敵を攻略できるのかと、変に感心したことを覚えている。
※cheat行為は現在、間違いなくレギュレーション違反です。絶対にしないで下さい。


しかし現実社会はそんなに甘いものではなく、裏技など存在しない・・・
はずなのだが、もし人生にも、こんなcheat commandのようなものがあると言えば、驚くのではないだろうか。 
そしてそれは、本当に存在してしまう。


嫌な仕事ではなく、好きな仕事で成功すること。
出世すること。
そしてその結果として、多くの富を得ることすら決して難しくない、誰もが知りたい夢のような方法だ。


しかも、この考え方を提唱したのは世界的なストレージサービス「Dropbox」の創業者でCEOのドリュー・ヒューストン氏である。
MIT(マサチューセッツ工科大学)の学生であった同氏は、2007年に創業したDropboxの成功で今や、20億ドル(2000億円)以上の資産を持つと言われている。


そして氏は、その成功の法則を2013年に母校に凱旋し、卒業式で以下のようにスピーチした。

要旨、


人生にはcheat sheet(カンニングペーパー)がある。
そしてその中に書かれているのは3つのことだけ。
“There would be a tennis ball, a circle, and the number 30,000.”*1


であると。
そのままだが、テニスボール、サークル、30,000という数字、という意味だ。
これが人生を成功させるcheat sheetであり、氏はこの考え方で、世界的に知られるビジネスを展開し巨額の富を得たと、後輩たちの卒業式にあたり記念のスピーチをした。


これは一体どういうことなのだろうか。
以下、筆者なりの解釈で、少しお付き合い頂きたい。

ベンチャー企業経営者という狂人たち

話は変わるが、筆者は大学卒業後に短い間だけ大手証券会社に勤務すると、すぐに辞めてしまいベンチャーマーケットに飛び込んだ。


私が証券業界に入った1996年は、バブル崩壊後で証券市場は真っ逆さまに下がり続けていたときだ。
当然、一生懸命営業をして株を買ってもらっても、高確率で大事なお客さんに損をさせる。


せっかく仲良くなって大事な資産を預けてもらっても、「はめ込み」と呼ばれるムチャなノルマを割り当て大損させてしまい、深夜までリビングの固い床で正座させられたこともあった。


そんな仕事がすぐに嫌になり、2000年代初頭から盛り上がりを見せ始めていたベンチャーマーケットに飛び込むとそれから20年以上、主にCFOとして仕事をこなしている。


しかし、そこで見るベンチャー企業経営者たちははっきり言って、証券会社で見る人間の誰よりも狂人ばかりだった。


仕事に対する妥協のない姿勢は、当然のことながらサラリーマンとは比べ物にならない。
理不尽にしか思えない様々な経営姿勢にも、反発することが多かった。


転職当初は、証券会社を辞めたことを心から後悔した。
その生活はなかなかのもので、深夜の2時3時まで仕事をすることもザラであった。
ブラック企業などと言う言葉も、まだ生ぬるい。


事業が形になるアイデアが出れば、休日でも深夜でも、
「ちょっと来て下さい!今話したいことがあるんです!」
と、経営トップから呼び出されたこともある。


そして疲れ果て、朝方に打ち合わせが終わると、
「桃野さん、今日はお疲れさまでした!どうですか今から、この時間でもやってる美味しいラーメン屋さんがあるんですよ!」
などと、ビールに誘ってくる。


(どうなってんだ、この体力オバケ野郎は・・・)


などと内心毒づきながら付き合い、朝焼けを見ながら一旦家に帰るとそのまま会社に出たこともあった。


そして恐ろしいことは、このような狂人たちは1人や2人の例外ではないということだ。


私はこれまで、CFOや経営企画の責任者として20年余りで4人の経営者をサポートしたが、ほぼ全員が程度の差はあれ、こんな感じであった。
親交のあるベンチャー企業経営者も、だいたいこんな感じである。


子供のように落ち着かず、朝令暮改は当たり前。
早朝から深夜まで仕事をし続け、さらに深夜から遊びに行くことも珍しくない。


当然、それに巻き込まれるスタッフ(役員)も、同じような生活スタイルを余儀なくされる。
恐らく現在、ベンチャーや中小企業で役員や幹部のポストにある人であれば、多くの共感をしてもらえるはずだ。


そして時と場合によっては、
「こいつ・・・いつか絶対に埋めてやる。」
とまで、怒りを溜め込んでいる人も多いだろう。


ベンチャーや中小企業というよりも、創業経営者とはほぼこのような狂人ばかりである。
創業経営者として、日本を代表する冷凍食品会社を育てたオッサンも、60歳を超えてもなおこんな人であった。


ではなぜ、創業経営者とはここまでトチ狂っている連中が多いのだろうか。

人生のテニスボールを見つけよう

話を冒頭の、人生のcheat sheetに戻したい。


人生のcheat sheet、すなわちカンニングペーパーに書かれていることとは、
「テニスボール、サークル、30,000という数字」
であった。


このうち、サークルとは人生は付き合う人で決まるという話で、30,000とは人に与えられた人生の日数という意味だ。
この2つには正直それほど共感はなかったので、ここでは割愛したい。


残り一つのテニスボールについて。
ドリュー・ヒューストンCEOの原文をそのまま引用すると、
”They remind me of a dog chasing a tennis ball: their eyes go a little crazy”*1
と、スピーチで述べている。


抄訳すると、「テニスボールを追いかけている犬の目は、狂気に満ちている」と言ったところだろうか。
そして人生で成功するためのcheat sheetとは、自分にとってのテニスボールを見つけることだと、説いている。


犬が狂気に満ちた目でテニスボールを追いかけるように、自分にとっての人生のテニスボールを探すことが、人生で成功するための法則だと。
そう考えれば、創業経営者と呼ばれる連中の目が狂気に満ちている理由に、納得がいくのではないだろうか。


創業経営者とは多くの場合、狂気に満ちた目で追いかけたい「何か」を見つけ、必死になって追いかけ続けている連中ということである。


人の出世や仕事のやりがいとは、立場が違っても結局はここに尽きる
私自身、今現在もCFOとしてあるいは製造現場のバックヤードの責任者として、1日おそらく12時間くらい仕事をしている。


土日祝日を含めてこのスタイルは変わらないので、恐らく1ヵ月350時間は仕事をしているのではないだろうか。
過労死が認められる労働時間が確か月間240時間であったかと思うので、なかなかクレイジーな数字だ。


しかし私も、どうやらクレイジーな連中の一員になってしまったようで、この状況を楽しみながら仕事をこなしている。


但しこんなことは、「自分にとってのテニスボール」でない限り、絶対にできない。
心身ともに確実に破綻する。
家族には申し訳ないが、生活が破綻してでも逃げる。


「人生のテニスボール」を見つけることができた時にだけ発動できる、まさに人生のcheat sheetだ。
それが、人生で成功するための裏技だというドリュー・ヒューストンCEOの言葉は、とても説得力があるのではないだろうか。


では、このような「人生のテニスボール」は、どうやって見つければよいのだろうか。


簡単なことで、自分の「大好き」を、徹底的に、偏執的に追求することだ。
何でも良い。
思いつかなければ、自分の大好きな趣味や知識に関する情報をブログで発信することから始めても良いだろう。


マネタイズ(収益化)は容易ではないかも知れないが、「どうせできない」と思い行動に移さないのであれば、何をしても成功できるわけがない。
大好きなことですら行動できないのだから、与えられた仕事であればなおさら成功できないのは、当たり前だ。


そんなことを思いながら私自身、手探りで立ち上げたブログが今では、月間80万PVを超える人気サイトになっている。


内容は完全な趣味の軍事系コンテンツだが、一日にのべ3万人近い人が見てくれるというのは、個人が一人で運営しているページとしては相当な数字だ。


数字に見合ったマネタイズにも成功している。
しかし本当に、特別なことは何もしていない。
ただ、自分の「大好き」を偏執的に追求し続けただけだ。


ここで何よりも大事なことは、「まずは行動してみる」ということだ。
自分の「大好き」を見極め、結果を恐れず行動してみる。
しかも徹底的に。
それが「人生のテニスボール」を見つけるということに過ぎない。


そうすれば誰にとっても、「成功」や「出世」を手に入れることは、実はそれほど難しいことでは無いのではないだろうか。


*1 引用)MIT NEWS「Drew Houston’s Commencement address」
http://news.mit.edu/2013/commencement-address-houston-0607


【著者】

桃野泰徳(ももの やすのり)
ただの酒飲みな仕事フリークです。
運の良さだけで人生を渡り歩いてきました。
好きな言葉は、「人間万事塞翁が馬」。

<Photo:Jay Clark>


『不二夫のフレグラン』


ーーーにおいで遠ざかり、匂いが近づけた。一組の家族の物語。


【あらすじ】
気がついたら、離れていた。とある家族の物語。
今日は妻と映画を観よう。急いで帰宅した矢先に、妻とママ友の立ち話を耳にする不二夫。 「うちの夫も最近加齢臭が……」
ショックを受け一人ソファで寝ていると、追い打ちをかけるように娘が家出してしまう。
不二夫は娘を見つけ出し、家族との距離を縮めることができるだろうか……

第1話~7話 絶賛公開中!
第8話 7月26日(金)公開!




特設サイト
不二夫のフレグラン
気がついたら、離れていた。とある家族の物語。今日は妻と映画を観よう。急いで帰宅した矢先に、妻とママ友の立ち話を耳にする不二夫。「うちの夫も最近加齢臭が……」ショックを受け一人ソファで寝ていると、追い打ちをかけるように娘が家出してしまう。不二夫は娘を見つけ出し、家族との距離を縮めることができるだろうか……




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