人を信じる力こそイイ男の条件

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イイ男、カッコイイ男とは何でしょうか?
年齢と共にその条件や価値観も変化し続けている気がします。


そもそもイイ男やカッコイイ男に自分できめられるような基準はありません。
なぜならば、「カッコイイ」は他人からの評価だからです。
だからイイ男になるには、周囲にいるイイ男やカッコイイ男をよく観察する事が大事です。


そんな意味で、今回はとあるご夫婦のお話です。人を信じる力がいかに凄いのか、改めて痛感しました。

1本の電話が全ての始まりでした

ある日、知人から一本の電話がありました。知人と言っても同年代ではなく年の離れた先輩というところでしょうか。僕の感覚でいうと「尊敬できる小父」と言った感じです。
電話で少し話して、知人の様子がおかしいことにすぐに気が付きました。


「何かあったのですか?」
僕は知人に聞きました。知人は、少し間を置いて
「実はね・・・。」
と今日あった出来事を話し始めました。


その日、一通の封書が来たそうです。
奥さんは仕事で家に居なかったそうですが、その封書は奥さん宛でした。
普段は気にも留めないのですが、その日に限って開封して中を見たのだそうです。


すると、その封書は借金の督促通知でした。
知人はビックリして、帰宅後の奥さんを問い詰めたのですが、奥さんは「知らない」とか「解らない」しか言わず全く話にならず、家を飛び出して行ったそうです。


この知人夫婦はとにかく堅実な夫婦なのです。
冒頭で「尊敬できる小父」と書きましたが、まさにその通りで長年堅実に夫婦で生活してきていました。


何か買うときも少しずつお金を貯めて借金をしないような性格でした。
僕はそういう堅実なところを見習おうと尊敬していたわけです。
ですから、「督促状」など無縁の人だと思っていました。


さて、奥さんが家を出て行ってしまったということなので僕も奥さんを探す手伝いをすることになったのですが、家の周辺から駅の周辺まで2時間ほど探しても見当たりません。


そして、一旦知人宅に行きもう少し話しを聴いてみることにしました。
しかし、知人も今日初めて知ったので訳がわからないと・・・。
「それ程、裕福ではないが、お金に困るほど貧困でもないし。なんで借金なんか・・・。」
と困惑していました。


これは、もう奥さんを捕まえて真相を聞くしかないなと思いました。
しかも、この借金もどうも怪しいというか街のサラ金のようなところで借りたようです。
これで済むのかちょっと不安でしたが、もう夜も遅くなってしまったので僕は家に帰りました。


奥さんを確保し追及すると・・・
翌日奥さんが帰宅したとの連絡を貰ったので知人宅へ行きました。
もう、2人とも憔悴しきった顔をしています。
しかし、お金の話はあやふやにすると怖いので単刀直入に聞きました。


「奥さん、これいくらくらい借金があるのですか?」
奥さんはうつむいたまま何も答えません。


「とりあえず、対策を練らないと何も進まないので教えてください」
僕は奥さんに再度伝えました。


すると奥さんは小さな声で
「50万くらい・・・。」
と答えました。


「なぜ50万も借りたのですか?」
と聞きましたが、奥さんはうつむいて黙っていました。


すると知人が
「黙ってたら解らないだろ!!!!」
と声を荒らげて言いました。


奥さんはビクっとして顔を上げました。
そして少しずつ話し始めました。


初めて借り入れたのはかなり前のようでした。
そして、返済期日にお金を用意できないときに少しずつ借り増しをしていたのが今の状況との事でした。
知人は「う~ん」とうなだれました。


その時、電話がなりました。
知人が電話に出たのですが、どうも様子がよくありません。
その電話は親戚からの電話でした。


実は昨日、奥さんが家を出てしまい僕の所に電話があったのですが、どうも親戚中に電話をかけてしまったようで心配して掛けてきたようでした。


その原因も伝えていたので親戚中大騒ぎになっていたようです。
これから知人宅に来るとの事で、ちょっと事が大きくなり始めたので、部外者の僕は一旦帰ることにしました。


家に帰る中、僕は考えていました。
最初に借入れしたのは5万円と奥さんは言っていました。
そして、今現在の額は50万円・・。


借り方を間違えると借金は怖いな・・。なんて考えながら少し疑問が湧いてきました。
「本当にコレだけなのか?」という疑問でした。

親族会議が紛糾

僕の家は比較的親戚同士仲が良いのですが、どの家もそうとは限らないようです。
かなり紛糾したようです。


元々仲が悪い親戚も居たようで最後は罵声が飛び交ったようです。
その中でも、知人の義弟に当たる人は、知人を尊敬している人なので終始庇って守ったようでした。


実は、以前に仲が悪い親戚から借金の申し入れがあったようなのですが断ったそうです。
その時に正論を言って説教をしたらしいのですが、今回は知人が逆の立場になってしまい追い込まれたようです。


僕が再度知人宅へ行ったときに、その義弟夫婦もいました。
義弟夫婦も奥さんの借金の事は本当に驚いていました。
さて、僕は疑問に思ったことを再度奥さんに聞いてみました。


「奥さん。借金って本当にこれだけですか?」
奥さんは驚いた顔をしてすぐに下を向いてしまいました。


すると、義弟が
「そうやってさ、奥さんを責めるのは良くないよ」
と言いました。


しかし、僕はこれだけで済むとは正直思えませんでした。
そこで、この義弟を連れて2人で散歩することにしました。


少し歩いたところで
「どうしたの?あそこで話せないことでもあるの?」
と義弟に聞かれました。


「少し疑問が湧きまして・・・。」
と答えました。


「さっき言ってた借金はこれだけ?って事?」
「そうです。あの50万も元は5万なんですよ。」
そういうと義弟は少し黙ってしまいました。


そして、少しの間考えているようでした。
「でも、あの様子だと簡単には本当の事は言わないと思うよ」
と義弟が言いました。


「奥さんの同意が必要となると思うんですが調べようと思って・・・。」
「調べられるの?」
「はい。信用情報を管理しているところに申請を出せば全部出てくると思います。」
「へー。そんなのがあるんだね。そっか・・。」


義弟にも僕の意図はある程度伝わったようでしたので、知人宅に戻り改めて奥さんに話をしました。
借金がこれだけであれば問題ないがこれ以上あるとちょっと難しい問題になると伝えた上でもう一度確認をしましたが、奥さんは答えませんでした。


僕は借金の総額を調べる必要があるので同意をして欲しいと奥さんにお願いしました。
奥さんは皆に促され、渋々了承しました。

調べてみたら借金の総額が・・・

そして、借金の総額が明らかになったのですが、もう正直ビックリしました。
総額が1000万円を超えていたからです。


これには、知人も義弟も呆然とするしかありませんでした。
僕も呆然としました。


正直、何を言っていいかわからず、その日はそのまま知人宅を後にしました。
帰宅して色々考えてみたものの妙案は浮かびません。
しかし、現実問題として頭に浮かんだのは「自己破産」でした。


僕は知人宅に再び行って、法律にはそれ程詳しくないと前置きをして自己破産を勧めました。
必要であれば「離婚」もしなければならないかも知れないと・・。


奥さんは猛反発していました。「離婚」にではなく「自己破産」にです。
絶対に自己破産だけはいやとの事でした。


しかし、1000万円ものお金を返済する当てもありませんので、この話は一日中堂々巡りになりました。
日を改めることにして、僕は知人宅を後にしました。

奥さんを信じて返済を選んだ知人・・。

1週間後に連絡があり、僕は再び知人宅に行きました。
2人で話し合った結果、「返済する」という事を選んだようです。
僕は一応2人に聞きました。


「1000万円を返済するとなると今までのように普通には生活できなくなりますよ」
と言うと
「それでも借りたものだから2人で返すって決めたよ」
知人がそう答えました。


僕は、元々この知人を尊敬していたのですが、この時は改めて「凄いな」と思いました。
今までなかった借金をこれから返す。しかも1000万円です。


僕なら絶対に背負いたくない借金です。
だから、法律に則りなんとか回避をしようと考えていました。
しかし、知人は返済するといいます。


これは奥さんに対しての愛情の裏返しに他なりません。
いざ、という時に僕にはこの決断は出来ません。
やっぱり、この人はイイ男だなとこの時改めて思いました。


そして、知人の意志に添うように僕はとりあえず弁護士を探すことにしました。
数件あたり、実際に奥さんを連れて行き相談もしました。


しかし、奥さんがやはり聞かれても本当のことを答えたりしないので弁護士も受任したくないような態度が明らかに見て取れました。


僕は奥さんに
「弁護士は奥さんの味方になってくれる人なんだから全部話したほうが絶対にいいですよ」
と伝えましたが
「高圧的で怖くて信用出来ない・・。」
と返されました。


なるほど、難しい問題です。
やはり弁護士は相性が合わないと中々上手くいきません。


仕方ないので別の弁護士をあたったのですが、そんな時に年配の女性弁護士が見つかりました。
この弁護士は長年裁判官もやっていた非常に有能な方でした。
そして、何よりも人権派系でしたので奥さんもすっかり打ち解けられ、色々と語り始めました。


ようやく見つかったこの弁護士と契約を結び、「金利の圧縮」を改めて依頼したのですが、結果として借金は200万円まで圧縮することが出来ました。
全てが無事終わって、また普通の日常が来る事になりました。


その後、この件が落着した後に知人宅にお呼ばれしたのですが、知人宅には知人夫婦と義弟夫婦が居ました。
僕も知人宅に到着して食事というか慰労会というか、不思議な卓を囲みました。


食事をしながら、僕以外はお酒も飲んでいます。
そして、知人から今回の件の詫びとお礼を言われました。
「本当にありがとう。自分じゃどうする事も出来なかったけど全部やって貰ってなんとかここまで来れた。」


それを聞いて義弟も
「いやぁ~本当にありがとう。最初はさぁ正直生意気な事言いやがってって思ったんだけどさ。でもさやっぱりああやって言ってくれて行動してくれなかったらきっと未だにグダグダだったよ・・。」
と言ってくれました。


「いやいや。僕は知人が返済する!って言ったことが本当に格好良く思えたんですよ。」
と僕が言うと義弟がすかさず
「だよな!兄貴はやっぱカッコイイよな!」
と惚れ惚れしていました。


あそこで返済するという選択が無かった訳ではないが、それを選択する人はまず居ないだろうと思います。
しかし、その選択をあえてしたのは男として本当にカッコイイと思いました。


知人は僕に足を向けて寝られないというが、僕は知人のような人間の為なら出来る限りの事をするつもりです。


実直で頑固なところもありますが、人を大事にする誠実な人。知人はそんな人間です。
僕も義弟も知人を尊敬しているから、親身になるし協力もする。


今回、奥さんを最後まで信じる事が出来たのは知人だけです。
奥さんのために返済を決めたのだから、口先だけではない本物の行動力です。


多分、義弟もそれがわかるからこそ「カッコイイ」と言うのだと思います。
僕も格好良い男となり格好良い大人になりたいと、この時思いました。


ゆき
日々経験を積み明日に向かって頑張るWebライター

<Photo:David Núñez>


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