不倫とは呼ばないで。複数の人と同時恋愛する「ポリアモリ-」の恋愛観

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学生時代、同じ学科の知人にTという人物がいました。


『誰かひとりだけと付き合うなんてもったいないと思うの』と言っていたTは、社会人になり、複数の相手とのオープンな恋愛を志向する『ポリアモリー』という生き方をするようになっていました。


今回は、このTという知人の話をします。

学生時代、複数人と同時に付き合っていた知人T

学生時代、容姿が整っていて、人から好まれる朗らかな性格だったTは、ちょっとした有名人でした。


学園祭では他学科の知らない人から頻繁に声をかけられ、よくナンパされていました。
また普段の講義でも、Tは隣り合った席の異性からよく連絡先を聞かれたりしていました。


異性を惹きつける容姿と仕草、性格で学内での注目を浴びていたTには、その目立った人気っぷりの一方で、『実は同時に色んな人と身体の関係をもっているらしい』という噂がありました。


あるとき、研究室でふたりになったとき、その噂の真相についてTに尋ねてみると、Tは「本当のことだよ」と答えました。


「みんなは違うのかもしれないけど、わたしは色んな人とデートしたり、セックスしたいなって思ってるの。…でも、それを言ってもみんなあんまり真剣な話として聞いてくれないんだよね」


Tは淡々と、別段特別なことではないかのようにそう話しました。


実際、当時のTは同時に複数人の異性と付き合っていました。
そのことで、Tに特別な好意を抱いている学科の一部の人間同士でのちょっとした諍いが起きたりもしましたが、T自身はそういった人間関係上のトラブルについて、何か問題があるとは思わなかったようです。


なんでみんな、こんなことで騒ぐんだろう。
Tはそういった諍いについては、そんな風に面倒くさそうな顔を見せるのみでした。

大学卒業後、Tとの久しぶりの再開。彼女はポリアモリーを実践し、結婚相手の他に彼氏がふたりできていた

大学を卒業して、しばらくTとは疎遠になっていました。


もともと同じ学科とはいえ、友人というほどの間柄ではなかったので、自然なことだったのかもしれません。


社会に出て、年数が経つにつれ薄れていく大学の頃の思い出。
それと一緒にTのことも記憶から少しずつ失われてきた頃、偶然にもわたしはTと再開しました。


学生だった頃の、ある意味で幼いモラトリアム期間の大学生らしさがなくなったTは、当時と比べて大人びた落ち着きを身にまとうようになっていました。


今はどうしているのかと近況を聞いてみると、Tは2年ほど前に結婚したとのことでした。


籍を入れた相手について、興味本位で「どんな人なの」と聞いてみると、彼女は「優しくて物静かで、少し主張の弱い人」と言いました。


意外な感じがして、思わずわたしが「昔はもっと活発な人が好きだったんじゃないの」と口にすると、彼女は驚きの答えを返しました。


「うん。今でもそういう人も好きだから、夫とは別で、付き合っている彼氏がいるよ」


「それって不倫ってこと?」


「ううん。夫にはこのことは話していて、オッケーも貰ってるんだ。彼氏がふたりいて、時々どちらかとデートしたり、家に泊まったりしてる。こういうのポリアモリーっていうんだけど、知ってる?」


わたしはこの時までポリアモリーという言葉を聞いたことがなかったので、「いや、知らない」と首を横に振りました。


彼女が説明するところによると、ポリアモリーとはざっくり言ってしまえば、好きな相手を1人に絞らない恋愛観です。


たった1人だけを好きになるのが良しとされる現代社会の常識に、真っ向から対峙する考え方です。


ポリアモリーが不倫とは違うのは、隠れて恋人を作る不倫とは違って、ポリアモリーはオープンな人間関係の上に成り立つものである点です。


誰か特定の好きな相手がいて、その相手と自分が、互いに”互い以外の誰か”を好きになったり、身体の関係をもったりしても良いと了承し合うのが、ポリアモリーなのです。


TとTの夫は、互い以外の恋人がいることを了承し合っていました。
互いの心を縛らないのが、ふたりの間のたったひとつのルールなのだそうです。

どうしてポリアモリーを選んだのか。卒業してからひとりの相手と暮らして感じた違和感

大学の頃から、『誰かひとりだけと付き合うなんてもったいない』と言っていたTですから、Tがそのような珍しい生き方を選んだことは自然なことのように思えました。


ですがわたしが知る限り、Tは大学を卒業後、とある写真家とふたりきりでオーストラリアで生活をしているという話でした。
その写真家とは別れ、今の新しい夫とのポリアモリーとしての生き方を選んだ理由について聞くと、Tはこんなことを言いました。


「あの人(写真家の人物)は独占欲が強くて、わたしが他の人ともデートをしたりお泊まりをしたりすることを、どうしても許してくれなかったの。あの人のことも好きだったけど、人の心まで縛りつけようとするのはなんだか身勝手だと思ったんだよね。それで嫌な気持ちになって、別れた」


「あの人のことも好きだったし、一緒にいるのも楽しかったけど、わたしにとって”彼氏ひとりだけと愛し合う生活”は、人生の半分以上を始める前から捨てるようなものだと感じたの」


ひとりだけを愛しなさい、だなんて違和感がある。Tはそんな風に話しました。


「人の心は、好きな相手をたったひとり決めて、生涯ずっとその人だけを愛するようにはできていないと思うんだ。あの人とのふたりきりの暮らしは、なんだか、あるはずの機能をわざと殺して毎日を過ごしているように感じたから…」


そう言って一呼吸。少し間をあけてから、彼女は呟くように言いました。


「だから、ひとりだけを好きでいるのが誰にとっても良いことだなんて、嘘だよ」

ポリアモリーの彼女が、恋愛に求めること

写真家の彼氏と別れてオーストラリアから戻ってきたTが、まずはじめにしたことは『真っ当で常識的な大人』を装うのをやめることでした。


真っ当な大人は好きな人を何人も求めたりはしない。
常識的な大人は好きな人がいるのに、他の人と身体の関係を持ちたいだなんて思わない…幼い頃からのそういった刷り込みを、Tは自らの意思で全て除外することにしたのだそうです。


そういった通俗的な価値観について、大学生だった頃は無縁だというフリをしていたけれども、本当は、Tもその当時からこういった常識的な価値観に違和感を感じていたそうです。


その違和感が嫌で、大学の頃から『真っ当な大人のあり方』に反する振る舞いをしていたT。
社会に出て、写真家の恋人のもとで一度は『ただの真っ当な大人』を演じようともしたそうでしたが、他国での同棲生活を通して、自分にはそれが無理であることをTは悟ったのでした。


世間一般から期待される『常識』のくさびを外したTが、素直な気持ちでもう一度、自分が本当に求めている愛情の形について考えてみると、Tは自分が次の3つことを恋愛に求めているのだと気づいたそうです。

  • 気持ち良くなれること
  • 刺激や新しい気付きを得られること
  • 安心できること

「わたしにとってはこの3つを満足に得ることが大切で、そのためには好きな相手は1人より2人、2人より3人の方が良いって気づいたの」とTは話しました。


「だから、わたしはポリアモリーとして生きることにした。他の人がどう批判しようが関係ないことだし、それはわたしの人生にとってはどうでもいいことなんだって、今は割り切れるようになったんだ」とTはこの話を締めくくりました。

まとめ

学生の頃から、ひとりだけを好きでいることに違和感を覚えていたTは、大人になってポリアモリー(複数のパートナーとのオープンな恋愛・性愛関係を志向すること)としての生き方をするようになりました。


世間一般が要請する『常識』から外れたポリアモリーは、ともすれば「理解できない」と眉を潜めて拒絶するような人もいるかもしれません。


ですが、そのような常識はただ人の心を理解や管理のしやすい範疇に閉じ込めるだけで、実際には何も生みません。


常識の外に出て新しい価値観にダイブすれば、必ずや新たな発見や出会い、そして驚きを得られます。


もしあなたが、今の自分の毎日の中に何かしらの違和感があるように感じているのなら、Tのようにポリアモリーとして新しい形の愛情関係を他者と結んでみるのもおすすめですよ。


ライター名:sig_Right

プロフィール:元パティシエのITエンジニア。文筆業が好きで、仕事の合間にライターとして各所で記事を寄稿しています。得意な焼き菓子はシフォン。

Photo by freestocks.org on Unsplash


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