人生の寄り道をしなかった私が、突然会社をやめて、イタリアに住もうと思った時の話。

あなたは部下が突然「会社を辞めます」と言ったら、最初にどのような言葉を発しますか。


私は30歳少し手前でこの思いを様々な人に伝えました。
そのときのことは10年近く経った今でも忘れられません。


「これからなのに、もったいない」はもちろん、上司という立場から正論を言う人、一人の仲間として引き止めてくれる人、一個人として応援してくれる人。
責めや激励といった反応を受け、私の中でも複雑な思いが巡りました。
まるで裏切り行為のような、後ろめたさも募りました。


それでも、「これから」を決めるのは自分です。あのときの選択は間違っていなかったと、今は前向きに捉えています。

1.生活の目的が見えなくなって

私は大学卒業から就職まで、寄り道せずに進みました。
そのまま会社勤めをしていたら、今頃小さな家でも買えていたかもしれません。


憧れでもあったテレビ関係の仕事に就き、やりがいと安定した収入を得ながら5年、残業も休日出勤も当然のように行っていました。


仕事がらみの夕食、家での原稿作成、夜中の電話、突然の呼び出し等、平日の仕事後も週末も、家でも外食先でも仕事に染められた生活。


友人との約束にも「仕事入ったらごめんね」と常にドタキャンの可能性を示唆し、自由であるべき時間を自由に過ごしていませんでした。


周りには仕事とプライベートをうまく両立させている人もいたので、私が不器用だっただけかもしれませんが、週1回趣味で通っていたイタリア語学校も続けるのが難しくなって何年か経ち、ふと疑問に思ったのです。


自分のやりたいことをあきらめてまで、仕事ばかりの生活でいいのかなと。


その頃、誰かの海外生活ブログを見てはため息をつき、うらやましく眺めていたものでした。
実現させた彼らと私との違いは何だろうと考えてみたら、「私は海外で暮らすという夢を実行に移そうとしていないだけ」なのではないか、とあまりに単純な結論に至りました。


もともとオペラ等のイタリア芸術が好きだった私にとって、行き先はイタリア。
そこに迷いはなく、その思いを自分の一番大切な軸に据えたとき、それに向かって情報を集め始めるという次の行動に進むことができたのです。

2.思いを形にして 誰も知らない場所へ

生き方を変えるとは、今までの自分を変えること。自分を変えるなら大胆に、1年間イタリアへ。
無難な道を歩んできた私にとって、この決断は決して簡単ではありませんでした。


海外暮らしへの不安よりも、会社を辞めて収入を捨てる-いわゆる普通の道から外れ、型にはまる生き方をやめるわけであり、その怖さが大きかったのは事実です。
家族や友人、同僚といった身近な人に思いを伝えることから始め、その反応を探ってみました。


上司の中には、多忙を見かねて部署異動を提案してくれた人もいましたが、部署替えや転職程度の小さな変化では根本は変わらず、また同じことを繰り返す気もしていました。


「会社を辞めてイタリアに行きます」なんて、部下のワガママのような印象を持たれがち。
「会社を辞めたいからイタリアに行く」のではなく、「イタリアに行くために会社を辞めざるを得ない」のだということをなかなか理解してもらえない-


そんな中、「いつか後悔するより、今だと思うなら行ってこい」という姿勢で送り出してくれた、ある上司の存在は大きかったものです。たとえ少数派でも理解を示してくれた人。
部下の真意をくみ取り、仕事とは離れて一個人として対等に接してくれる上司には、自ずと尊敬の念も湧くものでした。


イタリアでの新生活はあえて有名観光地ではない、南の小さな町を拠点にしました。


極力、日本人との接触を避け、本物のイタリア生活にどっぷり浸るのが狙いです。
誰一人として知らない場所に身を置くと寂しさを覚えることもありますが、一から人間関係を築くという点においては気が楽なもの。


前評判や噂話、先入観も何もないところから人と人との付き合いが始まるため、新しい自分をスタートするには最適だったと思います。


強い日光の下、海を眺めながら、自由な空気をゆったりと味わえる港町で、今振り返ると、立ち止まって生き方を見つめ直すという期間だったようにも感じます。

3.夢を追う人々との出会い

全てが順調に始まったわけではありません。
何よりもまず、イタリア到着から8日以内に申請すべき滞在許可証の申請書類が手に入らない。


私のイタリア語は片言だし、英語も通じない。
それでもイタリア人はおせっかいなほどに、身振り手振りでなんとかコミュニケーションを図ろうとします。
心細くもなったけれど、その分、独特の人の温かさに触れられる経験でもありました。


イタリア語学校に通い、いろんな国の友人を作ることで急に世界が広がりました。
それぞれの国の習慣や文化について見聞を広められただけでなく、彼らの多くが本当に好きなことに情熱を注ぎ、追求するような生き方をしていたのです。


さらに、町に4~5人程度しかいなかった日本人とは、年齢も生い立ちも全く違うのに、国籍が同じというだけで関わりが生まれ、その出会いもまた面白いものでした。


特に、コックを目指して無給に近い状態でレストラン修行していた二十歳そこらのマコト(仮名)。
日本で社会人経験の少ない彼は、無茶で粗削りにも見えましたが、彼には明確な夢があり、「一流のシェフになるまで絶対帰らない」と堂々と明言していました。


揺るがない目標を恥じることなく語ることができる大人。
その彼のまっすぐ一直線な姿がうらやましくもあり、その素直さが周りにも可愛がられ、今その夢を実現した彼は本当にかっこいい。
有言実行した彼は、決して自信家ではなかったけれど、夢を叶えることに対してとにかく一途で、良い刺激を与えてくれました。

まとめ

海外に出ると、自然と似たもの同士の仲間が増えるものです。


私の友人には20年勤めた会社を辞めて、妻と2人で1年の世界一周に出ている人もいます。
彼はその理由を「安定とは変化に乏しいことでもあり、そんな変化のない日常に飽きてしまった」と表現していました。


1年後の再就職先はおろか、旅が1年で終わるかどうかもわからないくらい、先のことは全くの未定だそうですが、今の冒険が楽しく、自分の道を生きていると。


選択と挑戦の日々。新たな環境で出会いと発見の毎日を送り、想像しきれない未来にわくわくしながら1日1日を積み重ねる生き方。
配偶者を連れて先導しているという点においても魅力的な男性に映ります。


生き方を変えるには失うものもあり、それなりの覚悟が必要となりますが、退職当時、応援してくれた方々とは今でもつながりを保っていて、距離が離れたからといって全てを失うわけでもないと実感しています。


人と違う生き方を選ぶのであれば、周りから100%の賛成を得られないのは想定内として、信念を貫くこと。
本気で変えたいと思うなら、決断と行動で先の見えない未知の世界に飛び込んでみるのもおすすめです。

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真紅ゆきの(しんべに・ゆきの)

立命館大学国際関係学部卒業後、東京でテレビ番組制作や報道記者を経験。2011年に退職して渡伊し、約2年半ヨーロッパで旅するように暮らす。2019年春より夫の故郷、イタリアに移住。フリーライターとして旅の経験をもとにした記事等を執筆している。趣味、登山。

Photo by Artem Beliaikin on Unsplash