バーテンダーが見た「この人はモテる」と感じる“オトナ”な客の振る舞い方

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六本木のとある会員制バーには都内のアッパークラスのお客様がやってきます。
ビジネスパーソン、会社経営者、医者、銀行マン、大学教授などなど。


30~50代の働き盛り、遊び盛りの男女が集まり、夜毎楽しい時間を過ごします。
そんな紳士淑女たちと密に接してきた元スタッフの私が、「この人はモテる!」と感じたオトナな男たちをご紹介します。

モテる男は仲間はずれをつくらない

お客様が当店にやって来る目的は様々です。
面白い話をしたい。お酒を飲みたい。素敵な出会いはないか。刺激的な遊びをしたい。などなど。
皆さんに共通しているのは、「みんなと楽しい夜を過ごしたい」ということです。


たとえば、常連客のTさん。
都内で複数の飲食店などを経営している40代後半の男性です。
常にMさんという女性と一緒。
Mさんは背が高くて細身、街ですれ違えば誰もが振り返るほどの美人です。


Tさんはよく我々スタッフにお土産を買ってきてくれます。


「これ、××駅の近くにある○○○っていうお店のスイーツ。けっこううまいんだよ。なあ?」


「うん。先月オープンしたばかりで、今すごい人気があるみたい。どうぞ、みんなで食べて」とMさん。


「へえ。××駅に? ありがとうございます。あ! これはうまそうですね!」と私。


さて、少し席を空けて座っていた別の男性客が、先ほどからこちらのやりとりを気にしているのがわかります。
スイーツを欲しがっているのではありません。Mさんのことが気になって仕方ないのです。


私はそれに気がつかないフリをしつつ、頂いたスイーツを小皿にとりわけ、TさんとMさんに差し出します。


「ああ、俺はいらない。十分食べたから。あちらの方にお出ししてください。――あの、よかったら食べませんか? 甘いものが苦手でなければ。××駅の近くで買ってきたんですよ」


「え。いいんですか? どうもすみません」


あたかも、話しかけられてはじめて気づいたかのような男性ですが、TさんもMさんもすでに彼の視線は感じていたはずです。


好奇な目を向けられることはあまり気持ちのいいものではありませんが、Tさんは慣れっこなのか、平気でそういう方も会話の中に引き入れてしまいます。


モテる男は、こういうことがさらっとできる。
Tさんが大事にしているのは“場の空気”です。
同じ“場”にいる人を仲間外れにするようなことはけっしてしません。


自分が楽しむためには、まわりの人たちも楽しい思いをしなければならない。
Tさんの言動の端々に、そう考えていることがうかがえるのです。


こういう方はチームをまとめ上げるのがうまく、仕事でも細かな気配りができるのだろうと察せられます。


Mさんも、そういうTさんだからこそ安心して、見ず知らずの男性客と会話を楽しむことができるのでしょう。

モテる男は仲間をつくるのがうまい 

当店には異性との出会いを求めてやってくる方も多くいます。
恋愛関係への発展を求める方もいれば、その場限りの会話だけを楽しみたいという方も。


Kさんは50歳前後の常連客で、色気のあるオトナの女性が大好き。
でも、女性とどうにかなりたいという下心はなく、「店内で楽しく会話ができればいい」という自他共に認める「紳士」です。


店に一人の魅力的な女性客が入ってきました。
もしすでにKさんが店内にいれば、私はその近くのカウンター席に女性を案内します。


Kさんは変にカッコつけず、何も強要せず、けっして相手に不快な思いをさせないことをスタッフはよく知っているからです。


私は女性客に積極的に話しかけ、いろいろな話題を引き出します。
「ああ、このネタならKさんと話が合いそうだ」そう感じた時に、「そういえばKさん――」と声をかけ、私が仲介役となって二人をつなげます。


普段からKさんは、まだ店が混み合う前の暇な時間帯からよく顔を出してくれます。
他に客がいないので、スタッフはKさんに付きっきりです。
忙しい時間帯にはできないような、まじめな話、まわりに聞かれたくないような私的な話も時にはします。


当然ながら、Kさんの趣味、好みのタイプ、機嫌のいい時の言動のクセなど、旧知の仲のように熟知してしまいます。
私とは親子ほど年の離れた方ですが、スタッフ一同、尊敬と親しみをもってKさんを遇します。


好きな人には楽しく過ごしてもらいたいと思うものです。
私は自ら進んでKさんと女性客との間を仲介します。


女性客のほうも、「スタッフから信頼されている常連さん」という認識で、初対面でも警戒心をもたずにKさんとおしゃべりしてくれます。


他の客とお話ししたいときは、スタッフを介するのが最もスムーズです。
日ごろからスタッフを味方につけているKさんは、何も言わずとも、こうして魅力的な女性と楽しくお話しできるチャンスを得られるのです。


モテる男は仲間を作るのも上手。
同性からも好かれる男は、自然と女性からも好意をもたれるものです。

モテる男は上手に遊んでまわりを楽しませる

店にはトランプ、ダーツ、ボードゲームなど、気軽に遊べる小道具を用意してあります。
大の大人がそんなもので何が楽しいのかと思われるでしょうが、モテる男は子供じみた遊びでもしっかり楽しもうと努力します。


自分でゲームを仕入れてくる方もいれば、心理テストを用意してくる方もいます。
樽に入った黒ひげのおじさんにナイフを刺していくあのゲーム。
誰もが「なつかしい!」といっていつも盛り上がっていました。


当店では、お酒を飲みながら仕事の話をする方はほとんどいません。
「お仕事は何を?」などと詮索する方もいません。
話の流れで仕事のことに触れてしまっても「○○関係の業界で」などと微妙に濁して終わりです。


遊ぶときは遊ぶ。
プライベートと仕事を上手に切り離せる人は、柔軟でしなやかな強さを感じさせます。
そういう方はネガティブな空気をまとっておらず、一緒にいるだけで楽しくなってくるものです。


30代半ばの男性Oさんも、店で女性と仲良くなると、よくゲームをして遊んでいました。
この日も、知り合ったばかりの女性と会話を楽しんでいました。


「よし、じゃあゲームをしよう。僕が勝ったら、もう一軒だけ付き合ってよ」


「わたしが勝ったら?」


「今日は素直に帰ります」


実は、すでにゲームに乗っている時点で、女性はOさんに少なからぬ好意を抱いています。
でも、素直にイエスとは言わない。今夜これからの行動を運に任せてみる。
女性もOさんも、そのスリルを楽しんでいます。


女性に次のアクションを起こさせる際に大切なことは、自分を「はしたない」と感じさせないための“いいわけ”を用意すること。
「ゲームに負けたからしかたなく付き合ってあげている」。
女性にとって恥ずかしい行動も、相手の男性のせいにしてしまえるわけです。


さて、今宵は天に見放されたOさん。
あっけなくゲームに負けてしまいます。


あからさまにしょんぼりしているOさんに、「しかたないから、もう一杯だけね」などと女性が同情してくれました。
「かわいそうだから」という“いいわけ”が彼女の中にできたのです。


モテる男は強引に突破しない。女性に恥ずかしい思いもさせない。
楽しい時間を一緒に過ごし、最後はさりげなく“いいわけ”を用意して、そっと次のステージへとコーディネートします。

“モテる”とは“オトナ”な振る舞いの結果でしかない

「この人はモテる」と私が感じた方々は、本当に魅力的でした。
しかし、彼らの振る舞いをマネすることは、なかなか容易でないこともわかっています。


あくまでも嫌味がなく、自然体で振る舞うことが前提です。
女性を口説くために打算的にやってしまうと、かえってわざとらしさが目立ってしまいます。


では、自然体でやるにはどうすればいいのか。
それは、「自分よりも相手に楽しんでもらいたい」「みんなを喜ばせたい」という気持ちをもつことです。


――まわりが楽しくなってくれればいい。自分の楽しみはそのおこぼれみたいなもの。


彼らが自覚的にそうしているとは思えませんが、“オトナ”な男たちの言動から、私はそういう姿勢を見て取りました。
まわりのために一歩引きさがれる男は、頼りがいのある“オトナ”の印象を与えます。


“モテる”というのは、モテることそのものを目的とした行動ではなく、オトナな振る舞いをしてききたことの結果です。
少なくとも、私はそういう空気を発散している彼らを、同性ながら好ましく思っています。

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渡辺 悠樹
プロフィール
千葉県出身。現在山形県在住。ライター。地方の観光、農業、食文化の記事を執筆。
慶応義塾大学文学部卒。会員制バー、出版業、食肉卸業、行政職員などを経験。
学生時代は落語と野坂昭如に傾倒。20代は酒とツーリングばかり。震災を機に山形へ移住。

Photo by Drew Beamer on Unsplash

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