この世には、「女衒(ぜげん)」を生業とする男がいる。
今風で言う風俗スカウトだが、若い女性を性風俗に売り飛ばし食い扶持を稼ぐ者のことだ。
平たく言えば腐れ外道だが、そんな輩が筆者の知人にはとても多い。
彼らの生活は、甘い言葉に乗せられて泡風呂に沈んだ女性たちの汗と涙で支えられている。
大体は、女の子がひとり客を取るごとに、店から女衒にマージンが払われるシステムだ。
当然、彼らには良心などカケラもない。
しかし意外にも、店で揉め事があったりすると女性を守るし、女の子たちが心を病んだらケアもする。
筆者の知人には、風俗で働く女性のトラブルを未然に防ぐ「夜の弁護士」を自認する男もいるほどだ。
女衒などという卑しい言葉を使ってくれるな、自分は正義の味方だ、ということらしい。
もっとも、その動機は女性に店を辞められたら収入が減るという単純なもの過ぎない。
女を金としか見ない人種であることに変わりはない。
そんな輩になんぞ関わりたくもなければ、
「全員地獄に落ちればいいのに」
と考える方とておられるだろう。
しかし、「女の敵」としか言いようのない彼らの生態を観察していると、思いがけない気づきがある。
何しろ女衒とは、生きるため、そして金のために四六時中何かしら女性と交流を持つ者たちだからだ。
女性の扱いや口説き(もしくは騙し)のテクニックに関しては、刮目すべきものがある。
彼らの腐った性根まで学ぶ必要は全くないが、モテるためにできることは学んでみても良いのではないか。
ここはひとつ、スケコマシとして地べたを這いずり回るように世を生きる男たちの姿から、非モテで悩む者にとって使える出会いのヒントを探してみたい。

出典:政府広報「夏休みは危険がいっぱい!?子供の非行・被害を防ぐために」
女性を喰い物にするキャッチが編み出した異端のナンパ必勝術
「いいネタ入ったんすよ!」
ある日、キャッチを本業とする友人が筆者に言い放った言葉である。
キャッチとは街ゆく女性に声をかけ、風俗の仕事を紹介する仕事。
言うまでもなく、彼が言うネタとは寿司でもなければニュースの特ダネでもない。
街で可愛い子=「上ネタ」をつかまえたので、誰かに自慢したかったらしい。
実はこれ、彼にとってはまれなこと。
普段この友人は、目が覚めている間ほぼぶっ通しで女性の尻を追い続けている男である。
まさに手当り次第、ルックスなどお構いなし。
彼に言わせれば、相手を選ばない彼がスカウトできるのは、ビジュアルがどうにも厳しい「デブ」か「ブサイク」ばかり。
そういう子を送り込むのは、どんな見た目であろうと受け入れる東京の有名な格安風俗店で、いわゆるデリヘルである。
彼はその店のことを「ゴミバコ」と呼んでいた。
友人の自分が言うのも何だが、清々しいまでの人間のクズで外道である。
女衒にしろキャッチにしろ、飯の種である女性を確保するには、自らアクションを起こさねばならない。
求人広告を使う者、SNSに網を張る者などタイプはさまざまだが、筆者の友人は路上でのアタック一本勝負。
迷惑防止条例でとっ捕まる可能性はあれど、人生ハイリスク・ハイリターンと公言する彼には関係ないらしかった。
キャッチ行為とは、いわばナンパみたいなものである。
知り合った後、風俗に送り込むのはまた別の技量が必要とはいえ、年がら年中、女性との出会いを求めることで生計を立てている彼は、凄腕のナンパ師と言えなくもない。
そこである時、声かけのコツを聞いてみたことがある。
「まず、視界に入る子は全部可能性があると思っていきますよ。50人当たれば1人は話を聞いてくれる子、絶対いますから!」
というかそれ、コツじゃない。
彼にとって女性がいるところはすべからく狩り場というだけの話。
そうではなく、普通の人でも使えるテクニックはないのかね?
と問うたところ、帰ってきたのは次の答え。
「お前も本当に人間のクズだな・・・。で、お前のスカウトにどんな子が風俗に堕ちやすいんだ?」
繰り返すが、彼が女性を送り込むのは、ネットでも有名な格安のデリヘルだ。
70分でわずか8000円のプレイ料なので、女性が手にするのは客一人あたり4000円にもならない。
「用事がある子は歩き方で分かるんですよ。そういう子は無理っす。狙うのは、行くあてなくブラついてる感じで、目的なく動いてる子っす。特に地方から出てきた上京したての女子大生はちょろいですね」
「服とか化粧はどうだ?」
「服が垢抜けてなかったりメイクが雑な子は、男慣れしていない場合が多いんで口説きやすいです。あと、口が半開きの子ですかね(笑)。」
「もっとわかりやすいコツはないのかよ」
「結局ナンパでもキャッチでもそうですけど、ガードが硬い子はそもそも赤の他人の話なんて聞かないんですよ。言葉は悪いですが、付け入るスキがある子を攻めるのが最大のコツ、って感じです。」
「なるほど、全然参考にならん。」
しつこく口説くのはむしろマイナス プロは相手をただひたすらに肯定する
頭が悪いヤツなのでわかりにくいが、要はあなたの心のスキマ、私が埋めて差し上げますとばかりに女性に近づくということのようだ。
そこでどんなトークを炸裂させるのかと思えば、意外にもLINE交換できればそれで充分と彼は語る。
「とりあえず、まずはどんな話をしてるんだよ」
「いや、声をかけたらあとは話なんて何でもいいんですよ(笑)。相手次第ですけど、僕の場合はLINE交換まで持ち込めればよしとして、無理に押さないです。」
「そんなこと言っても、相手は相当警戒してるだろ・・・。」
「もちろんっすよ。女の子からしたらいきなり声かけてくる時点で、こいつウザいって気持ちがあるんです。だからその場でしつこくつきまとうのは逆効果です」
「なるほど。」
普通ナンパとなれば、あわよくばその日のうちに行けるところまで…と考えがち。
本気で暇な子であれば付き合ってくれるかもしれないが、彼に言わせれば決して上手いやり方ではないということだ。
「とにかく繋がりを作って、LINEで仲良くなることです。で、マメにメッセージを送って、反応がある子にはノータイムで返すんです。」
「よくそんなマメなことがデキるな。」
「いや、長い文章とかはいらないんですよ。とにかくレスポンスの良さが大事です。最初は単なる知り合いから入って、相談相手になれればこっちのもんです。」
「ほう・・・。」
「悩みがない女の子なんていませんから。もちろん相談って言ってもマジレスじゃなく、相手が答えて欲しそうな言葉を返すだけですよ。後は全肯定してあげるだけです。どうです?ちょろいでしょう(笑)」
これは男女を問わず言えることだが、たいていの場合は悩み事の解決法など本人が一番分かっているもの。
その答えを実行できないからこそ、人はああだこうだと苦悩する。
「僕の場合、徹底して相手に話を合わせるので、正直メッセージを送って数分後には何を書いたか忘れてますよ。履歴を見て思い出してるだけです(笑)。だから何十人の女の子とやりとりとしていても、何とかなるんです。」
「どのタイミングで風俗に堕とすんだ?」
「関係がある程度出来上がってからでないと、ムリです。絶好のチャンスは、金絡みの悩みを振られたときですね。まさに『キターッwww』ですよw。実はこんな仕事があるんだけど、ですね。」
出会いのテクを学んでも生き様までも真似するのはご法度!
こんな話を書くと多くの方は、コイツを極悪非道な輩とイメージするだろう。
だが実際の彼は小ざっぱりした好青年で、女性への当たりもキツくない。
いつだか彼と飲みに行った時、突然ティッシュ配りのお姉さんを口説いていて面食らった経験があるが、激しく迫っているかと思いきや当たりは極めて穏やかだった。
やっていることはともかくとして、物腰や言葉遣いはなかなか紳士的なのだ。
その後も彼は熱心にコツを聞かせてくれたが、
「ファーストコンタクトで女の子に与える情報って、結局見た目と態度しかないんですよ。だからまず、格好は清潔感がマストです。」
「服だけじゃなく靴とか時計みたく細かいところまで、きっちりしてなきゃダメ。オラオラ系ファッションなんて論外ですから、気をつけて下さい。」
「高圧的な態度とか絶対ありえないです。」
「女の子って勘が鋭いんで、声をかける時に目的を悟られたらアウト。やりたいとか、カネ目当てとか。」
「キャッチとして生きていく以上、女の子がお金にしか見えなくなったら終わりなんです。僕はまだそこまで染まってない方だと思います。」
そう、確かに君はまだ「そこまで」狂ってはいない。
手段を選ばない女衒たちは、SNSやネット求人などを使い
「女性なら誰でもできるお仕事あります!」などと言って獲物を探す。
性別が女であれば必ずできることとは、言うまでもなく男性の接客という意味なのだが、そんな騙しはまだマシな方。
なかには
「可愛い制服の喫茶店で働きませんか?」
と女の子に声をかけ、コスチューム系のピンクサロンに叩き込む極悪人もいる。
人間そこまで堕ちたらおしまいと彼は言うが、私に言わせれば
「お前が言うな」
である。
このように、女衒やキャッチといった非道の輩たちのやり口は、確かにエグい。
しかし友人のキャッチ君の話を聞いていると、女性ときっかけを作る方法としては、理にかなっている感があるのも事実。
問題はそこに良心がないことだ。
つまり、よこしまな心を持たない普通の非モテ男性にとっては、彼らの手法は充分参考に値する。
特定の女性を落とす上では役に立たないが、彼女を作るため、また出会いを求めて不特定多数の女性にアタックするためには有効と言えよう。
ただし勘違いしてはいけないのは、彼らのやり方はしょせん恋愛のキッカケ作り、もしくは序盤戦でしか使えないということだ。
女衒とは、恋心や異性への思いという、人として大切なものを金に変えることを選んだ悲しき人々。
異性へのときめきなどあろうはずもなく、彼らは恋愛の喜びを生涯味わえない。
そんな者たちから恋のイロハなど学べないのだ。
数分おきに若い女子からLINEメッセージが送られてくる前述の友人は、一見女性に困っていないように見えて、実は愛情に飢えている。
いや、もしかしたら飢えの感覚すら、とっくに失っているかもしれない。
出会いのテクは参考にしても、その生き様まで真似しないよう、どうか皆様ご注意を!
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神坂縁
ライター、編集者、翻訳者。
週刊誌記者を経て某中堅出版社に入社。
雑誌の製作に携わっていたが、十数年勤めた会社で内紛が起こったことを機に退職&日本脱出を決意。
現在は国外の通信社に勤務し、アジアの政治・経済に関するライティングを本業としている。