私がキャバクラで働いていた当時、ひとつびっくりした事があります。
それは「お客さんが自分の名前を教えてくれない」という事。
「いやいや、そりゃキャバクラで自分の自己紹介なんてわざわざしないでしょう」
「それって、君が名を名乗るほどの女性でもないからでは?」
「男は人見知りだし、初めての女の子に名乗るのって恥ずかしいでしょ・・・」
そんな声が聞こえて来そうですし、私もそんな意見も理解できます。
反対に「人に名を名乗らない事なんてあるの・・?」とびっくりする人もいるかもしれません。
「名前を教えてくれない」男性が異常に多い事にびっくりした
「店員さんにいきなりタメ口で話す男性」は女性にかなり不人気です。
それと同じくらい、「俺の名前?う〜ん、なんでもいいよ。適当に」とあしらう男性はキャバ嬢に不人気。笑
「この人は取引先のお偉いさんにもそんな事が言えちゃうの?」と女性として思ってしまいます。
でも、こういう男性のお客様。かなり多いんです・・・。
反対に「さっきの子はタイプじゃなかったから適当に喋ったけど、君とは仲良くなりたい!」とガンガン話してくる男性も。
偉い人や出世している人ほど”どんな人”でも話してくれる
ホリエモンこと堀江貴文さんが、キャバクラで
「堀江貴文と申します。自分はこういう仕事をしています」
と、どんな女の子にもちゃんと挨拶をするという話があります。
実は私も、某有名芸能人がお店に来店した際に接客した事があり〜
偉ぶって「俺の名前知ってるでしょ?」って言われるのかな?
と思っていたら、「初めまして、私は〇〇と言います」と明るく接してくれました。
もしかしたら有名だからこそSNSに「態度が悪かった!」と書かれたらまずい・・・なんて事もあったのかもしれません。
しかし、社長さんや出世している方、紳士的で魅力的な男性は一貫して「タイプじゃないキャバ嬢にも優しい」「ヘルプの女の子ともよく話してくれる」という共通点があったんです。
大手菓子メーカーの開発部の男性が実はすごい人だった話
そんな事があった後、お店に今度は超大手菓子メーカーのお偉いさんが来店しました。
40代で貫禄がある方だったのですが、第一印象がすごく素敵な男性。
その時は「初めまして、自分は新商品の開発をしています」と話してくれました。
「そういえば、ポテトチップスの新しい味を開発してるんだけど、今ってなんの味をよく食べてるの?」
そんな話をした後に、ポテトチップスをコンビニから大量に買って来てくれたんです。
何が始まるんだろう・・・と思っていると、
「どの味が好き!?女の子の意見を聞かせて!」
とお店で食べながらお菓子の意見交換会が始まりました。笑
その日の帰りに「名刺あげるね」ともらうと、実は開発部の部長さんでした。
後日「実は〇〇ちゃんの意見を参考に開発したら、コンビニに並ぶ事になったよ!ありがとう!」と感謝のメールが届いたのです。
そのあとコンビニに行くと、本当に「これが好きです」と話した味が新商品に・・・。
東京からの出張だったから、もうお店には年に1度程度しか行けないとのこと。
また「あの時は楽しかったから、他の女の子にもありがとうと伝えてください」とのこと。
地方のキャバ嬢に対し、1度きりしか会わないかもしれない。それなのに、そのギャップと丁寧な対応にキュンとしてしまいました。
なぜ、あの方はそこまで丁寧で紳士な対応だったのだろう?
お店に通って口説ける訳でもなく、20代そこそこの地方の女の子に対しても感謝の気持ちが伝えられる・・・。
なんて素敵な男性なんだろう、と印象に残りました。
“自分はこんなに偉い人間なんだぞ!”と偉ぶる事もなく、1度一緒にお酒を飲んでお菓子の話をしただけの女の子に対して優しい。
さらに「周りの子にもありがとうを伝えて」という気遣いにも、素敵な男性という印象が残りました。
少女漫画で誰とでも分け隔てなく接する男性は「王子様」になれる
「優しい男性が好き」という女性の意見が多いですが、「興味がない女性には冷たい」という男性って意外と多いです。
「狙った獲物にしか興味がない!」という、男性心理があるので仕方がない事かもしれません。
モテ男が放った一言で女性陣がキュンとした
例えば、少女漫画でいじめられっ子の女の子を、クラスのモテ男君が助けて守ってあげる事で恋に落ちる・・・というベタな設定があります。
これって女性からすると、「助けてもらいたい!」ではなく、「誰にでも優しい男性って素敵・・・♡」と客観的に観ている事が多いんです。
むしろ、他の子を助けているのに、自分が助けられた気分になっている。
最近の話だと、男性4人・女性は私を含めて5人、計9人で飲み会に行った時。
二次会のお店探しをしている途中、男性陣が居酒屋のキャッチのお姉さんに対して話しかけていた時のことです。
「なんで安くならないの?俺らが飲みに行ってやるよ」と、一緒に歩いていた男性陣が上から目線で話をしていました。
そんな中、男性4人のうちの一人、モテ男と呼ばれる知人男性が一言。
「そんなに冷たい言い方したら失礼でしょ。お姉さんごめんね」と優しくキャッチのお姉さんをかばっていたのです。
その様子を見て、女性陣が全員キュンとして盛り上がったのを覚えています。
そう、自分が言われていないのに。笑
この話も含め、女性は男性よりも”共感能力”が高いと言われています。
だからこそ、お姉さんの立場になって自分が守ってもらった気分となり、女性陣全員がキュンキュンしてしまったのです。笑
いわゆる少女漫画でいじめられっ子を助ける王子様でした。
「今のかっこいい!」「そういうのさらっと言えるのがいい!」
そんな女性陣が盛り上がる様子を見て、男性たちは「くだらない・・・」「別にキャッチのお姉さんじゃん笑」と苦笑い。
この王子様効果は男性からすると「かっこつけるなよ!」と突っ込みたくなるかもしれないですし、なんだか寒く感じるかもしれません。
たった一人の女性ファンに放ったアイドルの返しが話題に
この時の話に似ているんですが、先日Sexy Zoneの中島健斗くんがファンに送った対応が話題に。
ファンの女の子は”そろそろ健斗くんのファンとして「オタ卒」した方がいいのではないか”との悩み相談がありました。
それに対して
「『ファンになって11年目です』って書いてある! じゃ~、ダメよ。おまえは俺から離れちゃダメ! 一途にこれだけ付き合ってたら、結婚してるも同然です。(一部抜粋)」
なんて王子様みたいなセリフを返しました。笑
これを見た時に「一人のいちファンに言っちゃうなんて炎上するのでは!?」と思ったのに対し・・・
「素敵すぎる、これからもファンでいたい、かっこよすぎる・・・」女性ファンから賞賛の嵐。Twitterでもトレンド入りしていました。
つまり、女の子は”自分じゃない誰か”に優しくしていても、むしろそれが素敵だと思う習性があります。
反対に、女性アイドルが男性ファンに対して「私たち結婚してるも同然だよね♡」なんて返したら炎上しちゃうかもしれません・・・。
男女で意外とこうした違いがあるという事。みんなに優しい王子様は女性にとって印象がよくなる、という裏付けができてしまいました。
モテる特徴を手に入れられるチャンス
どんなにタイプじゃない女の子に対しても、優しく接する事ができる人は”客観的に見た印象”として残ります。
もちろん、狙った獲物にしかエサをやらないのも”特別感”があって好き!という独占欲が強い女性には受けるかも知れません。
キャバクラに行ったら「キャバ嬢なんだから適当に接して来てよ、名前なんて言っちゃダメよ」という彼女が側にいるかもしれません。
でも、女性って「周りに対してどんな振る舞いなのか」をよく見ています。
男性は自分だけに可愛い・優しい・特別な女性が好きなのに対して、女性は基本的に誰にでも優しい男性が好き。また、そういった男性の方がモテている気がします。
「優しい男性が好き」というモテる男性の特徴の裏には「誰にでも分け隔てなく」という言葉が隠されているかもしれませんね。

画像:近畿中国森林管理局「実施済みイベント情報」
【著者】あおい
元ダンス講師・キャバ嬢という異色の経歴。
20代前半でシングルマザーになり、ネットショップの立ち上げやWebメディアの運営をしているフリーランス。
色んな場面で出会った人達から学んだ、体験談を交えた話を執筆中。