「外国人の彼女が欲しい」という男と付き合った女の話

 

「外国人の彼女が欲しい」

……という気持ちの奥にあるものは、なんでしょうか。

新しい世界への憧れ? それとも、あの頃リア・ディゾンやビビアン・スーを推していた頃の気持ち?

 

その気持ちの奥にあるものを知るために。

そして、その気持ちが誰かを傷つけてしまわないように。

「外国人の彼女が欲しい」……という男と付き合った女の話を、今からします。

海を越えて人が向き合うってこと、一緒に考えていきませんか。

撮影:牧村朝子(イメージです。本文とは関係ありません)

 

それは“好み”か、それとも……

英語には「Sexual racism」という言葉があります。

そのままカタカナで「セクシュアル・レイシズム」、もっと日本語に寄せれば「性的人種差別」。

どきりとしてしまう表現ですが、要するに「性の対象を人種で決める考え方」のことです。

 

これでただ、「差別はいけないよ!」って頭ごなしに言うだけで記事を終えようとは思いません。

話を具体的に進めます。

 

この「Sexual racism」という言葉は、2015年、

「“黒人お断り”は好みの話じゃない。人種差別だ」

という英語記事が発表されたことで広まりました(掲載元:The Daily Beast、Samantha Allen記者)。

この記事では、出会い系サイトに「No rice(米は食べません)」と書くことで、日本人含むアジア人からの連絡を拒否するような人がいる、というケースも紹介されました。

 

コーネル大学情報科学部カレン・リヴィ助教ほかの研究は、こんな調査結果を引いています。

「ある出会い系サイトでメッセージをもらえる率が最も低かったのは、女性の場合黒人、男性の場合アジア人だった」(p.4)。

 

人種で見られることが、人をどんな気持ちにするか。

「外国人の彼女が欲しい」と言っていた時に気づけなかった気持ちは、

「アジア人の恋人なんかいらない」って声を遠くに聞くと想像がつくかもしれません。

こうした出会い系サイトの人種フィルター機能が人間の差別意識を深める恐れがあるとして、同論文の著者はじめ、複数の研究者や開発者が対応にあたっています。

 

NOやYESでなくWHYを

「Sexual racism」……性的人種差別と聞いて、こう思う人もいるかもしれません。

「自分の好みまで差別と言われたらたまらない」

そういう時に覚えておきたいのが、「NOやYESでなくWHYを」の態度です。

 

(1)NO表現をしない。

「No rice」と言って日本人含むアジア人を拒絶するような、特定の人種全体にNOを言う表現は失礼だと心得て、紳士的に振る舞うこと。

タイプでない相手を断るにしても、人種が理由だと言わない。

 

(2)YES表現にも気を付ける。

相手を褒めるにしても、人種ではなくて個人を褒める。

「○○人の子はかわいいね〜」と言われても「○○人なら誰でもいいの?」となってしまう。

「あなたは素敵な人だ」と伝えることができてこそ真の意味でイケメン。

 

(3)WHYと自問し続ける。

上記2点に注意しても、内心やはり(〇〇人はタイプじゃないな)(〇〇人と付き合いたい)と思ってしまう自分に気づくことがある。

そうなったら、一体なぜそう思うのか、自分の中にある理由を深く考え、自分と向き合うこと。

 

実体験から例を出しましょう。

 

「日本人の奥さんが欲しい」と言われた女の話

学生時代のこと。

英語の勉強のため国際交流サイトに登録したら、欧米風の名前を名乗る外国人男性から英語でメッセージが来ました。

会ってみると、中東出身バツイチ男子。

来日して10年近く、英語より日本語のほうがよっぽど上手でした。

「でも、英語しゃべった方がモテるからネ〜!!」

そう言って笑う彼の母語は、もちろん英語ではなく、ある砂漠の国の言葉。

本名も中東風なのを、無理やり英語っぽく変えていたのでした。

モテるために。

 

悪びれず「英語はモテるため」と笑う彼と、「英語は稼ぐため」だったわたしは、不思議に仲良くなっていきました……もちろん、日本語で。

「サラダは水菜と油揚げにカツオ節が一番だね」と言いながらむしゃむしゃ食べて、彼は、日本に来てからの10年間を語ってくれます。

 

かつて、日本のとある伝統工芸を志していたこと。

夢への一歩に日本へ来たが、弟子入りさせてもらえなかったこと。

理由が、「日本人でないから」だったこと。やがて日本人女性と結婚したが、離婚してしまったこと……。

 

「日本人の奥さんが欲しい」 

でも、出会い系サイトは暗黙のうちに“日本人向け”。

だから国際交流サイトに登録し、無理に英語で日本人女性に話しかけてはデートに誘ってきたのだそうです。

 

とても、さみしくなりました。

“日本人女性”の中に、彼は、日本人でないがゆえに断たれた夢を求めているように思えたのです。

わたしじゃなくてもいいんだな。

「日本人の奥さんが欲しい」んだな。

そしてその、「日本人の奥さんが欲しい」って気持ちの奥には、きっと……。

 

今でもたまに考えています。

何故彼は欧米風の名前を名乗ったのか、何故彼は日本人の奥さんが欲しいと言ったのか。

 

「外国人彼女と俺」じゃなく、「人間と人間」でいられたら

人間の心は、そんなにパキパキに正しくはできていません。

「外国人 彼女 作り方」でググってしまう。

アダルトサイトで好みの動画を見つけるための英単語ばかり覚えてしまう。

全ての外国人が英語話者であるとは限らないのに

「外国人彼女がいれば英語上手くなるんじゃね?」

と勝手に期待してしまう。

 

それが、パキパキに正しくはいられない、人間の人間らしさというものだと思います。

 

けれど……いや、だからこそ。

「外国人彼女と俺」じゃなく、「人間と人間」の触れ合いができたなら、きっと、本当の意味で満たされると思うのです。

 

「外国人の恋人が欲しい」と思う気持ちそのものを、「性的人種差別」と断じて否定するつもりはありません。

ただ、その気持ちを内側に探り、外側に雑に出さないようにできたなら、きっともっとよりよく、「人間と人間」の関係を築けるのではないかと伝えたいのです。日本人だって、海の外から見れば、もちろん「外国人」なのですから。

 

最後に、振り返ってみましょう。

 

□NOを言うことは人を傷つけるだけ

□YESを言うことも時に人を寂しくさせる

□WHYを問えているか、自分を振り返ることができているか

□一人の人間である彼女を、語学練習相手とか、人に見せびらかす自慢の種みたいに扱ってないか

 

恋愛とは、本気で人と向き合うということ。良い関係を築いていけますように。

 


 

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牧村朝子(まきむら・あさこ)

文筆家。1987年神奈川県生まれ。著書「百合のリアル」「ハッピーエンドに殺されない」他。

メディア出演「NHKハートネットTV」「5時に夢中!」他。

twitter:https://twitter.com/makimuuuuuu