「クールな男」は実はモテない 童貞的メンタリティは負のスパイラル

 

ここは六本木のとある会員制バー。

30代から50代の働き盛り、遊び盛りの男女が集まり、夜毎楽しい時間を過ごしています。

そんな紳士淑女と密に接してきた元スタッフである私が、「モテる男」とはどういうものかについて、バーで見てきたこと、感じてきたことを基にお伝えします。

 

「かっこいい男は誰か」と尋ねられて、同性である男たちはどんな人物を思い浮かべるでしょうか。

私は、『理由なき反抗』のジェームス・ディーンです。

特にファンというわけではありませんが、なんとなく「かっこいい男」の代名詞になっています。

昔見たジーンズのCMでイメージが残っているのかもしれません。

 

他にもかっこいい俳優はいくらでも頭に浮かびますが、彼らに共通している人物像があります。

孤独。寡黙。冷静。知的。不良。謎めいている――など。

私の「かっこいい男」のロールモデルとして、そういう「クール」な人物像が出来上がっています。

しかし、残念ながら「クールな男」をマネしてみて、モテた試しがありません。

 

今回のテーマは「クールぶった男はモテない」です。

私が見てきた限り、「クールな男」は、バーではあまりモテません。

むしろ、クールとは程遠い、おちゃらけた男性のほうがモテるように思います。

 

「クールな男がモテる」は童貞的妄想

東京都内の某繁華街にある当店は、深い時間になるほどにぎわいます。

平日でも、終電がなくなる深夜1時ころが盛り上がりのピークとなることが多く、皆さん、明日の仕事はどうするのだろうと心配になるほどパワフルな方々ばかりです。

 

そんな中、カウンターの端のほうで、他のお客さんと交わらず、一人静かに飲んでいる男性客がいます。

わいわいと楽しそうに話をする他のお客さんには関心がなさそうに、何やら物思いに耽るようにグラスを傾けている。

そんな男性客を見て、「この人はクールを演じているのだ」とスタッフの私は思います。

というのも、男性は先ほどから店内の女性客をちらちらと気にしていて、どことなく落ち着きのない様子だったからです。

 

察するに、彼は本当は女性客と接点を持ちたくてお店に来ているはずなのですが、話しかけ方がわからないのか、恥ずかしいのか、自分から接近していく勇気はない。

自分から行くことができないので、孤独を愛するクールな男を演じてカッコつけているのです。

場の流れで近くの女性から話しかけられることもありますが、せっかく話しかけられたというのに、澄ました顔で独り言のような反応しかできず、会話を続けられません。

「クール」な雰囲気を漂わす男性が、バーでモテている例を、少なくとも私は見たことがありません。

 

この「男性客」、誰か特定のお客さんのことを指しているわけではありません。

お客さんの中に少なからずいる、抽象化した男性像を述べています。

かく言う私も、そんなメンタリティをもった人間の一人です。

本当は女性と仲良くなりたいのに、話しかけられずにカッコつけてしまい、身動きが取れなくなってしまう。

私自身がそうなので、クールぶっている男性がいると手に取るようにわかってしまい、つい底意地の悪い分析をしてしまいます。

 

「クールな男」というのは、男が妄想的に思い描いている虚像です。

男の美学として憧れるのは自由ですが、だからといって女性にモテるかというと、必ずしもそうとは限りません。

これは女性のリアルな視点を想像できない男性に多いと私は見ています。

女性の心理をあまり知らない男性。つまり、女性への幻想を捨てきれない童貞的な精神性を持った方といえます。

 

童貞的メンタリティは負のスパイラルを招く

モテない男性は、このような童貞的妄想からくる間違った「モテる男」を演じて、さらにモテなくなっていくという負のスパイラルに陥ります。

童貞的妄想がモテない理由は、女性の視点がなく自分本位であるため、それから、自分を良いように装って、あとは相手が来てくれるのを待つだけという受け身の姿勢が見えるためです。

そこには、生身の女性が存在していません。女性のことを知らないし、知ろうともしない。自分の世界に他者を入れない男に、女性が好意を持つわけがありません。

 

童貞という生き物の特長は、妄想をするところにあります。

実際に童貞であるかどうかではなく、童貞的なメンタリティがあるかどうかです。

小説、映画、アニメといったフィクションの世界では、非現実な妄想はむしろいい作品を生みだします。アダルト系コンテンツなど、いい大人が作ったとは思えないほど馬鹿げた妄想に満ちていて、とても面白い作品ばかりです。

ですが、現実の人間を相手にするとき、自分本位な妄想は障害にもなります。確かに恋愛が楽しいのは相手への勝手な期待や思い込みがあるからこそですが、あまり現実を見ていない妄想が強いと、コミュニケーションは成り立ちません。

 

「クールな男」がモテるというのは、その類いの童貞的な妄想です。

男が思うほど、世の女性には受け入れられてはいません。

 

もちろん、クールな男に魅力を感じる女性もいるでしょう。

しかし、興味を持ってから、好意に変化するまでには一定の時間がかかります。

「よし、話しかけてみよう」という勇気を持つまでの時間も必要です。

バーは一期一会です。その場限りで次があるかどうかわからないところでは、あまり向かない戦略といえます。

 

モテる男はカッコつけない

世界は、“あなた”が思っているほど、“あなた”のことに興味を持っていないようです。自分が見てほしくて作り上げた自分の姿は、周囲の人たちの関心をさほど引いていません。

逆に、見てほしくない部分は案外見られているものです。あまりカッコつけて澄ましていると、自分が狙っているカッコいい姿よりも、カッコつけようとしている下心のほうが目立ってしまいます。

 

女性からモテたいのなら、話しかけるなどして相手の世界に入りこんでいくことです。

気の利いたこと。面白いこと。楽しい話題。……そんなこと、言えなくてもいいので、仲良くなろうという努力をするべきです。

 

当店の常連に、Kちゃんという30代半ばの男性がいました。

ルックスも、ファッションセンスも、まったく女性の視界に入らなそうな男性ですが、なぜか女性から人気があります。

なかなかの女好きで、だからといって見た目にもトークにも「クールさ」は全然ありません。

ただ、いい歳した大の男が「ちゃん」付けで呼ばれるくらいですから、それだけ愛嬌のある方ではあります。

 

Kちゃんの一番の魅力は、女性への敬意が感じられるところです。

女性が落ち込んでいたり、悲しんでいたり、悩みを抱えていたりするのがわかると、先回りして気遣いをしはじめます。

女性だって、わざわざお金と時間をかけて飲みに来るのですから、皆、なにかしらのストレスを抱えているわけです。

話をじっくり聞いてあげたり、本人が話したくなさそうだったらおちゃらけて笑わせようとしたり。

よく、お店では女性とツーショットになっていました。

Kちゃんに会いたくてやって来る女性もいます。

疑似恋愛関係が即席で作られるバーというところでは、何が目的で店に来るのかわからないミステリアスな男より、手っ取り早くいい気分にしてくれる男のほうがモテるのです。

 

とはいえ、Kちゃんから励まされて、すっかり元気を取り戻し、喧嘩した彼氏の家へ帰っていく、という女性も珍しくありません。

むしろ、フラれるケースの方が多かったようにも思います。

「俺って、いいやつすぎない?」などと、スタッフに自嘲気味にこぼすこともありました。

まるっきり「寅さん」のような男性ですが、女性客から信用されていることに間違いはなく、店側としても信頼のできる方でした。

フラれたことをネタにして皆の笑いをとるKちゃんを、私はむしろ「クール」だと感じたものです。

 

「あなたに興味がある」というメッセージがコミュニケーションの鍵

「クールな男」がモテない理由は、フラれるリスクを背負わないところにあります。

リスクを背負わずに女性を手に入れようとする男に、女性が魅力を感じるはずがありません。

 

人は自分に興味を持ってくれるかどうかで相手との距離をはかるものです。

極論を言えば、相手がどんな容姿であっても、「自分に好意をもっている」と感じるだけで、悪い気はしないはずです。

「あなたに興味があります」というメッセージを伝えること自体が、相手の心を開かせる鍵にもなります。

そのメッセージは、目配せや表情での駆け引きが前段階であるにしろ、最終的には会話や行動で相手に伝わる形で表すことによってしか効果は得られません。

モテる男を演じて待つ態度は、コミュニケーションではありません。

見え見えの下手な罠を張って獲物がかかるのを待つようなものです。

むしろ、自分から罠にかかりに行くくらいの気概を持って、フラれる覚悟で女性に話しかけていきましょう。

モテる男は、モテた経験の何十倍も、フラれた経験をしているのです。

 


 

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【著者】渡辺 悠樹

千葉県出身。山形県在住。ライター。

地方の医療、観光、農業、食文化の記事を執筆。

慶応義塾大学文学部卒。会員制バー、出版業、食肉卸業、行政職員などを経験。

学生時代は落語と野坂昭如に傾倒。20代は酒とツーリングばかり。

震災を機に山形へ移住。

小説に、渡辺麦角『壁向こうのリズム』(いるかネットブックス)https://www.cmoa.jp/title/1101018705/

ブログ  https://note.com/bakkaku