ヤクザになる方法と抜け方とは?40歳から若頭補佐まで昇った男の生き方とケジメについて

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暴行、監禁という罪名の裁判を傍聴しました。

法廷に入ると、被告人席に50歳ほどの男性が座っています。

小柄ですがしまった筋肉を感じさせる姿、裁判長に言われ証言台に向かう凛としたいでたち。

何より、周囲の空気を凍らせるような威圧感がただ物でないことを物語っています。

 

被告の職業はやはりヤクザでした。

しかもかなり大きい組織の若頭補佐ということです。

そこらへんのチンピラとは比べ物にならないオーラでした。

物音1つたてられない緊張感が傍聴席にも漂います。

 

被告がやってしまったのは暴行です。

弟分の妻が不倫をしたため、相手の男を鉄パイプでボコボコに殴ってしまったのです。

事件後、被告はヤクザから足を洗おうと普通に働いていたのですが、逮捕状が出ていることを知り自ら出頭しました。

 

私達は日常、このような人種の人に絶対に遭遇しません。

それは裁判のプロである検察も同じようで、被告人質問も心做しかビビっているようです。

コソドロ相手の時にはありえないような丁寧な言葉遣いで、検察尋問が始まりました。

「ごめんなさいね、こんなこと聞いて、殴ったってどれぐらいの力ですか?」

「あ、思いっきりですね。」

被告は思いっきり鉄パイプで殴りつけたのです。それも頭部やわき腹を。

手でガードしなかったら死んでいたでしょう。

被告の答え方から、嘘をついて少しでも刑を軽くしたいなどこれっぽっちも考えていないことがうかがえます。

「ちょっと聞かなくちゃいけないから聞きますが、得るものありました?」

「まったくないですね」

「スッキリしましたか?」

「法律に触れる悪いことであっても良いことをした、とその時は思っていました」

私は知らないヤクザから思いっきり鉄パイプで殴られることを想像し、絶望的な気分になりました。

皆さんも想像もしてみて下さい。

かわいい女性とラブホテルで合体中に、目を吊り上げたヤクザが突然、鉄パイプを振り上げて襲いかかってくるのです。

怖すぎる・・・。

逆に、知らない人を思いっきり鉄パイプで殴ることを想像したのですが、こっちは上手くいきませんでした。

 

他人を鉄パイプで思いっきり殴るには、強い怒りが必要だからです。

被告にとってそれは不倫や不貞行為。

そして実は被告はこの行為に悩まされてきたからこそ、強い義憤を抱くようになったのです。

 

不倫や不貞行為は許せないヤクザの生き方

検察尋問に続き、弁護人による質問が始まりました。

その中で、被告のこれまでの生き方が明らかにされていきます。

「弟分の女に被害者が手を出したのが原因ですか?」

「はい。自分の中で、そのような不貞行為が許せなかったので。」

「不貞行為を許せないのですか?」

「自分もそんなことがあったから。犯罪になることはわかっていましたが、いいことをした、人として間違っていないと思っていました。」

「そもそも、これは弟分の方の問題では?」

「そうですが、許せなかった」

 

被告は実はこれまで2度、妻の不倫や不貞行為により傷ついていたのでした。

それにより、そういった行為に強い怒りを持つようになったのです。

 

やり方自体は間違っていたかも知れませんが、とても真面目な人なのでしょう。

でなければ、他人の女の浮気なんて放っておきます。

今回の共犯者(弟分)に対しても「あんな女捨てろって」と笑って酒でものんでいるかもしれません。

 

暴力団に入ってしまったのも、当時の妻が被告のお金で覚せい剤を購入し、さらに不倫してしまったからでした。

それがきっかけで40歳から稼業の道に入り、若頭補佐まで昇りました。

極道でここまで出世したのも、被告が真面目で強い芯を持っているからだったのかも知れません。

 

もし、自分が弟分の立場だったらどうでしょう。

自分の女が浮気をして、その相手の男をボコりたいと考えます。

そんな時、損得抜きで「人として許せないから」という信念で一緒に行動してくれる人がいたら・・・

同じ男として惚れてしまうかもしれません。

 

共犯者である弟分本人も、今回、被害者をハサミで刺しています。

そのことについて、裁判官から被告に質問がなされました。

「兄弟分と一緒にやるのは、あなたの美学ですか?」

「いえ、その後で兄弟分になりました」

つまり事件当時は他人だったんです。

被告にはこんな兄弟分がいっぱいいるんでしょう、だからこそ若頭補佐にまでなれたはず。

ですが、傍聴席に稼業の人は見当たりませんでした。

どうやら被告はヤクザから足を洗いたがっていたようです。

 

気分が良かったと被告が語る仕事とは

被告はこの暴行事件を起こした後、建設会社で働き始めます。

そして重機オペレーターとして働き始めた数か月後、自分に逮捕状が出ているのを知ったのでした。

そのことについても、弁護士から情状酌量を狙ってでしょうか。質問が為されました。

「働いている間はどうでした?」

「気分が良かったです。カタギで働こうと思っています。」

「できますか?」

「刑務所を満期で勤めると、必ず出迎えが来るから逃げられません。ですので、まじめに務めて早めの仮出所を頂くよう頑張ります。」

「なぜ暴力団を抜けようと思うのですが?」

「タバコを吸うみたいに覚せい剤をやるところだからです」

被告がおもいっきり鉄パイプで殴ったのは、それが人として正しいと感じていたからでした。

そして、タバコを吸うように覚せい剤をやることが正しいとは思っていなかったのでしょう。

同じように、カタギとして、普通の仕事を真面目にやることの方が人として正しいと感じたようです。

 

被告の願いは暴力団を離脱し、気分の良いカタギの仕事に戻り、家族や孫に会うことです。

そのために自分で出頭して、法廷で腹を割ってすべて話し、キッチリと罪を受けに来たのででした。

そして暴力団と縁を切る。簡単ではないのかもしれませんが、この被告ならきっとできるような思いがする裁判でした。

 

結論:真面目なヤクザに鉄パイプで殴られない為に

「あ、思いっきりです」と言った被告の声が忘れられない裁判でした。

鉄パイプで思いっきり人の頭を殴ると言っても、

「ちゃんと手加減はしているのでは?」

と最初は思ったのですが、徐々に被告なら「思いっきり」やったんだろうなあ・・と感じさせられました。

被告は正しいと思ったことをしているからです。

 

それが暴行や監禁になろうが関係ありません。浮気は人として間違っている、そう信じている被告だから全力でやったのでしょう。

 

私は「浮気なんて皆やってるし」と軽く考えている人がいたらぜひ、お伝えしたいことがあります。

「見ず知らずのヤクザが鉄パイプで思いっきり殴ってくるよ」と。

そのリスクを承知してでも浮気したいなら、仕方ないでしょう。

 


【著者プロフィール】

ライター名 : 野澤 知克

自営業(飲食店)を営みながら、ふとしたきっかけで裁判傍聴にハマった傍聴ライター。

現在は兼業ライターとして、介護の仕事をしながら裁判所に通う毎日。

事件を通して人間の「生き方」と向き合ってます。

Twitter:@hatinoyado

 

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