答えづらい質問に直面…正直に答えてくれたら指名するよ!と言われた時のキャバクラ嬢の行動

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これは数年前、私がキャバクラ嬢として働いていた歌舞伎町のお店で出会った一人のお客様との出来事です。

雨の日に来店した一人のお客様

ある雨の日のことでした。この日は月末で、私の指名ポイントはいわゆるノルマのような数字まであと一歩足りてませんでした。


雨が強くなり、今日は客入りも期待できないな…と思っていた時、一人のお客様がご来店されました。


TシャツにGパン、サンダルに少し長めの髪。サーファー風のカジュアルルックで一瞬若い方かと思いましたが、よく見るとそうでもないかなという顔つき。


しばらくして、最初についた女の子が席を抜けて来ると、「あのお客さん、ドリンクくれなかった。ケチ!!」とご立腹。


交代して次に席についた子はすぐにドリンクを頼んでいたので、どうやらその子その子でドリンクをご馳走するかどうか選んでいる様子でした。


私の番になり隣に座ってみると、眉間や口周りのしわは深く、やはりそこまで若い方ではないな。と確信しました。


「私もご一緒にお飲み物頂いてもいいですか?」と聞くと、
「え、うーん。いいんだけどさ、次々に女の子代わるから全員に飲ませてるときりがないんだよね…もう少し話してみてからでもいい?」と言われてしまいました。


さっきの子にはすぐに飲ませていたのに!
…と言いたい気持ちをぐっとこらえてしばらく話していると、彼はこんなことを言い出しました。


「俺さ、よく顔はカッコいいねって褒められるんだけど、なかなか彼女が出来ないんだよね。もうすぐ45歳になるんだ。そろそろ本気で恋愛できる恋人が欲しいんだけど、ぶっちゃけ女の子からみて俺ってどう?こういう店だからって気を使わないで、正直に教えてよ。失礼でもいいからさ。本当のところが知りたいんだよ。もしためになるアドバイスをくれたら、君を指名してあげるから。」


…指名ですと!?


もう月末で後がなかった私はどうしてもこの日このお客様の指名をゲットしたかったので、それならばと!


しかし、本当に正直な印象を伝えてしまっては失礼になりかねません。
キャバクラはお世辞や建前は当たり前の世界。私はどこまで正直に話すべきか迷いました。


迷った挙句、私は意を決して一か八か、出来るだけ正直に今現在彼に抱いている印象を伝える勝負に出ることにしました。
怒らせてしまったり、機嫌が悪くなってしまったらどうしよう。という思いもありましたが、とにかく他の子にこの席を譲ることなく指名が欲しかったのです。

私が彼に伝えた正直な印象

「なるほど!任せてください。先に謝っておきますね。正直にお話しするので、失礼があったらごめんなさい!」
前置きをして、私は話し始めました。

(ぶっちゃけ)TPOがなっていない!

まず、私たち水商売の女の子たちの間では【いい男はいい靴を履いている】というのは有名な話であり、お客様の隣に座った時に必ずチェックするのが靴です。


例え女の子を口説きに来ているんじゃないとしても、サンダルはNGです。
しかも、今日は雨ですよ!服装もこういう場に来るには、少しラフすぎるかなと思います。

(ぶっちゃけ)清潔感が足りない!

長髪は決まっていればカッコいいのですが、一歩間違えると不潔に見えがちです。
人の印象の80パーセントは髪型や髪色で決まると言われていて、自分の印象をコントロールする最大のツールなんですよ。清潔感はめちゃくちゃ大切です。


皆さんが言うように、端正で整ってらっしゃる素敵なお顔立ちなので、40代の大人の男としての渋さやセクシーさを武器にした方がお似合いになると思います!

(ぶっちゃけ)思いやりが足りない!

キャバクラでのドリンク代金は、確かに安くありません。
気に入った子には飲ませてあげてもいいけど、そうじゃない子には払いたくない。


当たり前と言えば当たり前の気持ちだと思うのですが、私たちキャバクラ嬢も人間です。
横柄な態度、あからさまな差別は人間性を疑われますよ。
私、前の子がすぐにドリンクを頼んでいたのを見ていたので、さっきドリンクを断られてすごく嫌でした。


こんなことを言葉を選びながらも、今までにはないほど正直に、でもなるべく明るいトーンで彼に伝えました。
しばらく特に大きなリアクションなく私の話を聞いていた彼に、どう思っているんだろう?!とドキドキしていると、ようやく彼が口を開きました。


「そうそう!そういうリアルな意見が聞きたかったんだ。君を指名する。もっといろいろ聞かせてほしい。」


やった!!!
こうして晴れて私はこの席の指名をゲットし、最後まで彼とお話しできる資格を手に入れたという訳です。


そのあとも正直に意見を述べ、どんな風にしたらモテるかを一緒にひたすら考えました。
インターネットで彼に似合いそうな髪型や服装を検索しました。


話せば話すほど、彼の見た目とは裏腹な実直な性格、いい意味で子供っぽさの残る思考が見えてきて、これは完全に見た目で損しているタイプだと確信しました。


受け取り方によっては批判とも取れるようなアドバイスをまっすぐ受け止めて自分のものにしようとする素直な姿勢が、誰にでもできることではないと感じました。


彼は、私と話したことを実践してもし本当に恋人ができたら、また必ずお礼に指名しに来ると約束して、すごく満足そうにお店を出て行きました。

私と彼のその後

私たちキャバクラ嬢はお客様が今日何を求めてお店に来ているか見極めて、そのお客様のニーズに合わせて会話スタイルを選んでいく必要があります。


一見失礼にも思えますが、私の意見がお客様のニーズにぴったり合ったということでしょう。
もしくは、ドMだったかどちらかですね(笑)


それからたったの数週間後、彼は再びお店に現れました。
短く整えた髪型にシックな装い、まるで別人のようでした。
もちろん、彼女をゲットしていました。仕事の同僚でずっと仲が良かった女性だそうです。


お二人はそのまま結婚されて、奥様のことも紹介してもらい、私が水商売を引退した今でも家族ぐるみで何かと連絡を取り合ういい関係です。


実際には、私は何年もキャバクラ嬢という仕事をしていましたが、お客様とこのような関係性になることは稀だと思います。


しかし、今ではお互いに子供のことを相談し合ったり奥様とランチに行ったりもする仲で、私の大切な気の置けない友人の一人となっています。


キャバクラなどの夜の世界では、お世辞や盛った話、オーバーリアクションは日常茶飯事。
そんな中で、本音をお客様にぶつけるのはとても勇気が必要だったけれど、あの時の思い切った行動のお陰でお客様と今も繋がっていられる良い関係を築けたことは、私の人生の素晴らしい財産となったのでした。


彼は、よく私に「君とあの時出会ってなかったら今の幸せはない。ありがとう。」と言ってくれます。


しかし、45歳まで恋人がなかなか出来ずに悩んでいた彼が、こうして急展開を迎え今では父親になって幸せな生活をしているのは、他でもない彼自身が私の本音での忠告に真摯に耳を傾け、自分のものにできた結果なのです。


アドバイスをしてくれる人(=自分に興味を持って見てくれる人)がいることは本来とてもありがたいことです。その内容を生かすも殺すも自分次第。
人が成長する時に、耳が痛い話しにも素直にまっすぐ向き合えるスキルは最強なのではないか、と私は思うのです。


Mai Mizuki
20歳で水商売の世界へ。何店舗かキャバクラやクラブに勤務し、22歳で歌舞伎町の店舗でナンバーワンに。その後結婚し、主人の仕事に帯同し数年間アメリカで暮らす。現在母業の傍らフリーライターをし、日々勉強中。

<Photo:Marvin Meyer>


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