大人になった今もADHD?子供を虐待され離婚しない家族の生き方

 

傷害の罪の裁判を傍聴しました。

被告人は若い男性で、自分の子供をしつけの名目で虐待してしまったのです。

被害者である子供はADHDをもっており、夢中になってしまうと周りが見えなくなる性格でした。

父親である被告は、なんど注意しても遊びをやめない子供にカッとなってしまいました。

 

「いままでにない恐怖を与えれば言うことを聞く」と被告である父親は思い、3歳未満の子供の首を絞め、熱湯をかけます。

妻にはころんだと説明しましたが、病院でその虐待が発覚。

家族内の問題は法廷まで持ち込まれました。

 

そこでは妻も証人として出廷し「別れるつもりはない」と発言しました。

そこには切実な現実があったのです。

 

自分の衝動を抑えられない父親の教育

被告人は若い男性です。

精悍な顔つきで、小柄ですがしっかりとした身体。

妻との間に2人の子供がおり、今回被害を受けた子はADHDをもっている3歳未満の子供でした。

 

ADHDは注意欠如・多動性障害ともいい、不注意、多動性、衝動性が現れます。

被害者となってしまった子供は、お風呂に入るとシャンプーのボトルを開ける遊びに夢中になりました。

それこそ、父親の静止が耳に入らないほどに。

中身を空けて出す遊びをしだした息子に、被告は今回問題となった虐待をします。

 

何故やってしまったのか?という質問に対し

「どうすれば言うことを聞くのか?と考えました」

と被告は答えました。

そして被告は子供の首を絞めます。8秒ほどでした。

「いままでにない恐怖を与えれば言うことを聞くと思いました」

 

子供に対して使う言葉ではないでしょう。

傍聴席で聞いていてぞわっとしました。

 

被告は首を絞めた後、熱湯のシャワーを浴びせます。これは5秒ほど。

検察によるとシャワーの温度は50度ぐらいだったようです。

子供はやけどを負ってしまいました。

お風呂の外には妻がいて、このやけどについて被告に問い詰めます。

 

「転んだ」と被告は言い、同じように「転んだ」と子供も言いました。

妻は疑念を持ちましたが、被告の事をさらに問い詰めることはなかったようです。

結局、その後病院に行き、医師が虐待の疑いを持つことで事件が発覚しました。

 

証人として妻が出廷し別れないことを宣言

証人が呼ばれ、妻が傍聴席から柵の向こう側に歩いて行きます。

細身で凛としたたたずまい。子供が2人いる年齢の女性とはとても思えない美しさです。

 

彼女は夫である被告に子供を暴行され、怒っているのでしょう。

しかも子供だけでなく、自分自身も夫(被告)のDVに悩まされていました。

そしてついに刑事事件になってしまったのです。

 

「あなたは被告と別れるつもりですか?」

妻は答えます

「別れるつもりはありません」

 

弁護士「それはなぜですか?」

妻「子供が2人いて、経済的に育てるのが難しいからです」

弁護士「経済的にとは、どういうことですか?」

妻「2人とも傷害があり、ADHD、自閉症、頸部発達障害、クル病です。1人の収入では生活できません」

 

2人の障害を持つ子をかかえ、DVを受ける美人妻。

別れたくても子供の為には離婚できません。

彼女が背負っている物の重さを想像するだけで苦しくなってしまいます。

 

妻の質問は終わり、今度は被告が証言台に向かいます。

そこでこの事件はマスコミの報道にあるような、単純な虐待事件ではないことが判明します。

 

被告もADHDかもしれない疑惑

今回の事件はマスコミにも取り上げられ、被告人の名前で検索すると

「3歳未満の子供に熱湯のシャワーを浴びせる虐待男!」

といった内容のサイトがいくつもヒットしました。

弁護士は「これらの報道により、被告人はすでに社会的制裁を受けている」と主張します。

 

被告人が証言台に立ち、弁護士の質問に答えます。

 

弁護士「あなたは子供のころADHDでしたか?」

被告「はい」

弁護士「それはいつまで?」

被告「わかりません」

弁護士「治ったのはいつですか?」

被告「わかりません」

弁護士「治療はしていたんですよね?」

被告「はい」

弁護士「それはいつまでやっていたんですか?」

被告「小学校までです」

弁護士「それからは?」

被告「行かなくなってしまいました」

 

つまり被告は子供のころADHDの診断が出ていて治療を行っていたのですが、中学校に進学すると同時になんとなく行かなくなってしまったのです。

それって、今でもADHDなんじゃないの?と傍聴席で聞いていて思いました。

弁護士の筋書きもそうでしょう。

つまり、今回の事件の発端は子供のADHDによる衝動的な遊びですが、カッとなって虐待を働いてしまったのも被告のADHDが原因と弁護しているのです。

 

検察も質問します。

検察「なんで手が出るの?」

被告「考えることが出来なくなってしまうからです」

検察「親が子を叩くのは仕方のない事かな?」

被告「そう思います」

検察「後のことを考えられなくなるの?」

被告「はい、子供のころから感情的になると・・・」

検察「なんで首を絞めたの?」

被告「突発的に手が出てしまいました」

検察「危ないよね?」

被告「はい・・・」

 

検事もあまり強く詰問することはしませんでした。

法律に基づいて罪を裁くというよりは、やってしまったことの確認をしているような質問です。

裁判官も強く被告を責める質問はしませんでした。

誰も被告の家族が崩壊することを望んではいないのでしょう。

被告は月2回カウンセリングに通っていて、たしかにそれは懲役刑なんかよりも必要なことだと思いました。

 

まとめ:もしかして自分もADHD

この事件は報道されたような内容ではありません。

表面だけをとらえるなら、しつけと称した虐待かもしれませんが、背景にはADHDが密接にかかわっています。

 

今では各クラスに1人はいるというADHD(33人に1人)。

その特徴は多動的で落ち着きが無く、衝動的な行動がある、不注意ですぐにミスをするというものです。

私自身そんな子供でしたし、今のようにカウンセラーがいれば、医療につなげてもらいADHDの認定をもらっていたかもしれません。

もしかして自分も・・と当てはまる人もいるのではないでしょうか。

 

自分がADHDかもしれないと知ることは、なによりも自分を知ることになります。

性格、欠点、長所、そして向いている仕事など、それはなによりも有益で価値のある情報です。

被告にとっても虐待してしまったことはとりかえしのつかないことですが、裁判までなったことにより、自分のADHDを認識できたのは自分と家族にとってもメリットだったはずです。

 

被告の妻は気付いていたのかもしれません。

「ああ、この人はADHDかもしれないのだから、仕方ない」と。

でなければいくら経済的に苦しいとはいえ、虐待をする夫とは別れているのではないでしょうか。

 

別れないことを選択した妻の生き方、そしてカウンセリングを通して自分と向き合う被告と傷害を抱えた子供。

生き辛さを抱えた家族が楽しく生きて行けるように願いました。

 

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【著者】野澤 知克

自営業(飲食店)を営みながら、ふとしたきっかけで裁判傍聴にハマった傍聴ライター。

現在は専業ライターとして、裁判所に通う毎日。

事件を通して人間の「生き方」と向き合ってます。