「如何なる時もお互いを愛し、共に歩むことを誓いますか?」
神父さんからのその問い掛けに、私は何も考えずに「はい」と答えてしまいました。
如何なる時とはどんな時か想像してください。
その時、あなたはその愛を貫けますか?
共に人生を歩むことを誓うということの意味、その重さを痛みを持って経験した私の体験談です。
幸せな結婚生活
私は都内の私立大学を卒業後、一般企業に就職しました。
当時、慣れない仕事に疲れ切っていた私は社会人2年目にして、学生時代からお付き合いをしていたいわゆるハイスペック男子との結婚を決めました。
優しくて穏やか、高学歴で高身長の彼はアルバイト先で出会った男性です。
イケメンではないし、燃えるような恋愛感情もないけれど、この人と結婚したら普通に幸せになれるのかなと思っていました。
一流企業に就職した当時の彼の地方赴任に合わせて私は早々に退職し、海外挙式を経て、見ず知らずの土地での生活をスタートさせます。
新生活はとても楽しいものでした。
夫は仕事が忙しく家にいないことが多かったのですが、1人で観光地を訪れたり名物を食べたりして充実した日々を送っていました。
そのうち仕事も始めて、そこでできた友人と出掛けたり女子会も楽しむようになります。
平日に夫と関わる時間はあまりなかったけれど、喧嘩もしないし夫の休みには一緒に出掛けて笑い合う、私にとっては何不自由ない生活でした。
早朝のチャイム
そんな日々を過ごし、3回目の結婚記念日が目前に迫ったある日の早朝、5時頃。自宅のチャイムが鳴りました。
こんな時間に誰だろうと思いながらインターホンで応答すると、数人の警察官の姿が見えます。
そして何人もの警察官が家の中に押し掛けてきて、夫が連れていかれてしまいました。
混乱と動揺で、いくら私が泣きながら「何があったんですか?」と問いかけても誰も何も答えてくれません。
呆然と立ち尽くしている間に家の中には誰もいなくなり、ふと我に返って急いで外に出ました。
そこにはまだ警察の方が残っており、
「夫は今日帰ってきますよね?」
「今日は戻ってこられないと思う。奥さん風邪ひいちゃうから家に入ってな。」
「なんで?夫は何をしたんですか?何か証拠があって連れていくんですか?」
と咄嗟に、ドラマみたいなセリフを言ったことを覚えています。
その後、両親のアドバイスのもと、弁護士さんに連絡して経緯を探ってもらいました。
するとすぐに折り返しの電話があり、言われた言葉が
「もうニュースで報じられています。ショックを受けるかもしれないから、テレビは見ない方がいい。事実を確認でき次第また連絡します。」
暗い部屋の中で今朝からの出来事が頭の中でぐるぐると渦巻き、心当たりを自分自身の中で探っても何もわかりません。
ただただ心細く、時間だけが過ぎていきました。
そして弁護士さんには見るなと言われたけれど、今何が起こっているのかを知りたくて、私はネットニュースを開いてしまいました。
29歳会社員 出会い系で知り合った未成年をホテルに連れ込み金銭を奪った疑いで逮捕
夫の裏切り
ニュースが伝える事件内容は、出会い系で知り合った未成年をホテルに連れ込み、更にお金を奪って逃走したというものでした。
しかも報じられている日付は3か月以上前の出来事です。
信じられない気持ちと裏切られた悲しみ、将来の絶望感が一気に襲ってきました。
私は、誰もいない暗い部屋で大きな声をあげて泣きました。
事件が起こったとされた日の後も約3か月、平穏で幸せな生活をしていたんです。
私が知らないところで、夫は出会い系をしていたのだろうか。
何かの間違いなのではないだろうか。
まだまだ夫を信じたくて、起きている出来事を信じたくなくて私は1人、色々なことを考えていました。
その間にもニュースを見たであろう友人や知人からのメールや電話が鳴り止まなかったのですが、誰ともまともに会話する自信がなかなったのでどれにも応答しませんでした。
妻として・・・?
夫は逮捕され、留置所に入れられました。
弁護士さんが面会したところ、多少事実と異なる部分があるものの概ねニュースの通りだそうです。
私は警察から連絡があり言われるがまま、しばらくの着替えをまとめて留置所に持っていきました。
自殺を防ぐために紐のついたパーカーのようなものはダメだそうです。
あぁそうか、私も死んだらこんな辛い気持ちも忘れて楽になれるのかなと、心に浮かびます。
眠れない夜を何日か過ごした頃、私も参考人として警察署で事情聴取をされました。
通帳を広げられ、一つ一つのお金の流れを確認されたり、夫婦生活の頻度はどうだったのか。
夫の求め方や欲求不満だったのかなど、聞かれたりしました。
疲労と睡眠不足でいっぱいいっぱいでしたが、可哀想な妻のような目で見られたくなくて気丈に振る舞っていた記憶があります。
夫が留置所に入れられている2週間、このまま全てを投げ出してどこかに行ってしまいたいという気持ちもありました。
でも夫も私も家族は遠方で、頼れる人がほとんどいません。
妻として今はやるべきことをやるしかないと自分に言い聞かせ、被害者と示談になるように弁護士さんを通して動き、夫の会社にはご迷惑をおかけして申し訳ありませんと謝り、必要な事務手続きをしました。
このままやっていけるだろうか・・・
被害者とは、示談がまとまりました。
夫が留置所から出てくる時も、私が迎えに行きました。
事実としては、出会い系で知り合ってホテルに行ったけど相手がシャワーをしている時にやっぱりやめようと思ったようです。
その際に、勝手に相手の財布からホテル代を支払って外に出たから「窃盗罪」になったとのことでした。
ニュースで伝えられた内容とは確かに少し違ったけれど、私にとってはどちらにしても裏切られたことは変わりありません。
一流企業勤務なのに未成年からお金を盗るなんて、金を持たせていなかった妻が悪いとネットの匿名掲示板で散々に叩かれました。
夫の家族にも言われ、自分の両親にもあなたが支えろと叱責されました。
夫にも謝られ、一生一緒に生きていきたいと泣かれました。
結局、夫は会社を辞めることになり、就職活動を始めます。
幸い、2ヶ月後には再就職も決まり私たちは東京に引っ越しますが、新居に着いて空を見上げた時、私は別れを決意します。
私には、過ちを犯した彼を支えていく気持ちなど残っていないということに気づいたのです。
これから先も一緒に、彼の過ちを背負っていくことなどできそうもない・・・
そして私は離婚しました。
結論
結婚して人生を共に歩むということは「運命共同体」ということです。
お互いの幸せも苦しみも共有するし、相手の失敗や裏切りによって不幸のどん底に落とされるかもしれません。
結婚を決める時、幸せな未来ばかりを想像するのではなく、起こり得る不幸や苦労、悲しみを思い描いてみてください。当時の私にはそれが足りなかったのかもしれません。
「如何なる時もお互いを愛し、共に歩むことを誓いますか?」
この経験を通して、神父さんの言葉の意味をはじめて理解した気がします。
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画像引用:検察庁公式Webサイト
【著者】ありす
フリーライター。
たい焼きはカスタード派で、好きな物は先に食べるタイプ。