未婚男性の孤立から考える結婚のメリット

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単身増加と単身ブーム

 従来は単身世帯といえば若者と高齢者のライフステージ特有のものでしたが、結婚というライフステージを踏めない人たちの増加によってその中間の30~59歳という働き盛りの年代においても珍しくなくなりました。

その傾向は男性においてより顕著です。


総務省「国勢調査」によると、男性の50歳時未婚率(45~49歳と50~54歳の率の平均)は1995年9.0%から2015年23.4%へと14.4pt増加している(注1)。

それにともない、30~59歳における男性の単独世帯比率も5歳刻みでそれぞれ増加していますが50歳時単独世帯比率(45~49歳と50~54歳の率の平均)でみると1995年9.6%から2015年17.4%へと7.8pt増加しています(注2)。

このようなトレンドに対応した動きも増えてきました。

 例えば、博報堂は2014年に単身の男性の研究を目的とした

「ソロ活動系男子研究プロジェクト」

を設立し(現ソロもんラボ)、現在ソロもんラボのリーダーである荒川和久氏は数多くの「ソロ」に関する情報発信をしています。

 

荒川氏は著書「超ソロ社会」の中で

「結婚して子どもをつくり、家族となることがスタンダードという考え方からは、いい加減脱却すべき」

「家族という群に所属していたとしても孤立を感じることもある」

と”家族と幸福”、”家族と孤立感の低減”の関連性に懐疑的な見方を示しています。

 

 また近年「ソロ活」という言葉も広まってきました。

「ソロ活」という言葉は、友達や家族で行くような外食店やレジャーを一人で利用する、という意味合いで使われることが多いようです。

「一人カラオケ」「一人焼肉」などが典型的でしょう。

 

 共通しているのは、単身を「寂しい」という否定的な視点で捉えるのではなく「単身生活をいかに充実させていけばいいのか」という前向きな視点であるという点です。

 

 

日本で男性が単身になるということの怖さ

 たしかに、単身者が増えてきた昨今、単身を肯定的に捉える情報や単身生活の充実に役立つ情報は有益だと思います。

しかし勢いあまって

「単身は快適だ」

「結婚は終わっている」

というメッセージにもなりがちで、安易に単身の道を選んでしまうきっかけになってしまわないかと危惧しています。

 

もちろんそのように強く生きられる人もいるでしょうし、多様な生き方を否定するつもりはありません。

しかし様々なデータを分析した結果

「多くの人にとっては日本で単身者になることは非常に厳しい環境に身を置くことになるのではないか」

と思えてしまうような事実が明らかになりました。

以下ではそのデータを紹介していきたいと思います。

 

 

日本の未婚男性は親しい友人とのつながりが薄い

 

 親や親族以外で最も身近な存在といえば友人でしょう。

国際比較調査において日本の未婚男性は親しい友人とのつながりが薄い傾向があることが明らかになりました。

ISSP国際比較調査「社会的ネットワークと社会的資源」(2017年)では、日本の未婚男性30~59歳が

「あなたは、親しい友人と、どのくらい接していますか」

という質問に

「月に1回以上」

と回答した比率は56.4%で、先進15か国の中で最下位でした。

最下位から2番目のイギリスでも82.7%でしたので、かなり顕著な傾向だと言えます。(注3)

 

 

 

日本の未婚男性はコミュニティへの参加率が低い

 

 次に趣味、政治、宗教などのコミュニティへの参加についてもみてみましょう。

こちらも国際比較ですが、日本の未婚男性はコミュニティへの参加率が低いことがわかりました。

ISSP国際比較調査「社会的ネットワークと社会的資源」(2017年)では、

「レジャーやスポーツ、文化的なグループや団体の活動」

「政党や、政治的グループ・団体の活動」

「慈善団体や宗教団体のボランティア活動」

の3種類のコミュニティへの参加頻度についてきいています。

日本の未婚男性30~59歳がそれらのコミュニティに「1年に1回以上」参加した比率をみると、すべてワースト3位以内(先進15か国中)でした。

 

 

日本では家族や親族を超えたつながりが築きにくい

 

 日本の

「友人関係の希薄さ」

「コミュニティ参加率の低さ」

は別の角度からも確認できます。

イギリスのシンクタンクのレガタム研究所は国の繁栄度を政治、経済、教育、健康など複数の分野の指標から評価する

「レガタム繁栄指数」

を毎年公表しています。

指標の中には家族や親族を超えた社会の信頼関係やつながりの度合いを表す「ソーシャルキャピタル」という指標も含まれています。

日本は「ソーシャルキャピタル」のランキングが167か国中132位でした(注4)

 

日本は総合ランキングでは19位ですしその他の指標もすべて上位でしたので

「ソーシャルキャピタル」

のランキングの低さだけが際立っている形になっています。

 

 

初対面の人を信用しない日本人

 

 このように日本において家族や親族を超えた社会的なつながりが築きにくくなっている背景には日本人の意識の特殊性が背景にあると考えます。

「世界価値観調査 第6波」(2010年~2014年)では日本は

「「初対面の人」を信用する程度」で「完全に信用する」「やや信用する」と回答した比率は10.9%で先進10か国中で9位でした。(注5)

 

 

 また日本は

「冒険し、リスクを冒すこと、刺激のある生活が大切な人」

に自分が当てはまると回答する比率も26.6%と先進11か国中11位と低く、共通している点として

「リスク回避志向」

の高さがあるのではないでしょうか。

 

 

職場にも救いはない

 

 さて、ここまでは日本は家族や親族を超えたつながりが築きにくく、プライベートにおける人間関係が希薄な国であることを確認してきました。

そうであるならば

「プライベートではなく、仕事に打ち込んだり、職場の人間関係を充実させたりしたらよいのではないか」

と思うかもしれません。

しかしデータは日本の職場はそのような環境ではないことを示しています。

ISSP国際比較調査「職業意識」(2017年)で男性25~54歳有職者の職業意識を国際比較してみると日本は多くの項目においてネガティブな結果が出ています(注6)

 

 

 ひとことでいえば

「仕事は楽しくないし、職場の人間関係もよくない」ということです。

このような職場環境では仕事に打ち込んだり、職場の人間関係を充実させたりするのは難しいのではないでしょうか。

高度経済成長期と日本型雇用慣行でうまく回っていた時代であれば別の結果になっていたかもしれません。

 

 

結局日本で男性が未婚であることはつらい

 

 ここまで確認してきたように日本においては未婚男性にとってつらい条件が揃っています。

そのことを端的に示しているのが、男性の未婚者と既婚者の生活満足度の差です。

ISSP国際比較調査「社会的ネットワークと社会的資源」(2017年)では、30~59歳における既婚男性と未婚男性の生活満足度の差(既婚男性-未婚男性)は日本が最も大きく、31.1ptでした(注3)

これはかなり大きな差だと思います。

 

 

 もちろん日本は既婚男性と未婚男性の個人年収の格差が大きい国ですので、個人年収が生活満足度に与える影響もあるでしょう。

しかし個人年収の影響を統制した分析においても婚姻が生活満足度に影響を与えていることがわかりました。

 

 

このような日本では配偶者・子供と一緒に暮らすこと自体がメリットになる

 

 ここまで確認してきたように、日本では多くの人にとって単身者になることは非常に厳しい環境に身を置くことになるといえるでしょう。

日本には家族や親族を超えたつながりが築きにくい文化があるし、仕事に打ち込んだり職場の人間関係を充実させたりすることも難しい職場環境があります。

だからこそ配偶者や子供と一緒に暮らすことが未婚男性にとっては結婚の大きなメリットになるのではないでしょうか。

 

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すもも

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