コンビニスイーツに学ぶ恋愛学 女性を口説きたいなら徹底的にニーズに応えよう

出典:厚生労働省「福岡県薬物乱用防止啓発サイトについて

 

あなたには好きな人がいます。

そうなれば当然、自分を好きになってもらいたいですよね。

 

では具体的に、なにをするべきでしょうか。

デートに誘う? 

恋人の有無を確かめる? 

プレゼントを贈る? 

毎日LINEする?

 

それはすべて正解かもしれませんし、まちがっているかもしれません。

「相手による」としかいえないでしょう。

 

「こうやって女を落とせ!」

といった安っぽいノウハウを鵜呑みにせず、相手が望むことを理解して応えること。

それが、「好きになってもらうための正しい努力」なのです。

 

選ばれる商品をつくるためには市場調査が必要不可欠

 

わたしは以前の記事で、

「告白は自分という製品をアピールする営業と同じ」

と書きました。

 

告白は、自分のなにがどう優れているのかをプレゼンし、相手が

「買ってもいいかな」

と思ってくれるように説得する作業です。

気持ちが伝わらなければ何度も通いますし、相手が条件をつけるのであれば交渉すべきでしょう。

 

一方、「自分のことを好きになってもらう努力」は、商品改良に例えることができます。

相手が欲しがるように調整していく作業です。

 

たとえば、あなたがコンビニスイーツ開発の仕事をしていると想像してください。

そして、気合いを入れて発売した新商品のエクレアが、期待したほど売れていないとします。

 

さて、どうしますか?

まずは市場調査をするのが一般的ですよね。

 

実際に食べてみた人、買うのをやめた人にアンケートをする。

どの時間帯にどんな人が買っているのか調査する。

ターゲット層の人にモニターチェックしてもらい、率直な意見を聞いてみる。

 

どこをどう改善すれば、より多くの人の手にとってもらえるのか。

話題になるのか。

クレームを減らせるのか。

ほかのライバル製品と差をつける方法は。リピーターを増やすには。

 

売り上げを上げたいのであれば、現状を把握し、そこから需要を見極め適応させていくのが順当な手段です。

情報がないまま行う努力は、自己満足でしかありません。

 

恋愛においての「好きになってもらう努力」も、それと同じなのです。

 

相手が求めていることを把握し、その願いを叶えていく。

需要を理解しないまま自分の思いをぶつけるのは、押し付けでしかありません。

「好きになってもらう努力」はあくまで、「相手を喜ばせる」ためにするものですから。

 

自分磨きは大事だけど、それだけじゃ足りない

 

「自分のことを好きになってもらう努力」をよく「自分磨き」と表現しますが、それだけでは足りないのが現実です。

 

「自分磨き」とはあくまで、「そのスイーツの味や見た目をよくすること」。

恋愛でいえば、「恋愛対象に入るための最低限の条件クリア」です。

「生理的にムリを回避する」

「合コンで人気最下位からの脱却」

というとわかりやすいでしょうか。

 

清潔感のある服装を心がけ、ある程度体を鍛え、匂いにも気を遣い、気の利いたデートの行き先を提案する。

自慢話ばかりしない、相手のことを褒める、スマホをいじりすぎない……。

 

「自分磨き」は主に「だれに対しても通用する気遣い」で、コンビニスイーツでいえば「だれが食べてもまずいとは言われないレベルにすること」です。

 

本来これはスタートラインに立つためにする当然の努力なのですが、多くの人は、この「自分磨き」だけで満足してしまいます。

「清潔感がある髪型とファッションだし、そこまで人間性に問題ないだろうし、もういけるんじゃないか」と。

「自分はもう十分努力したし」と。

 

でもそれだけでは、

「どこにでもあるおいしいコンビニスイーツ」

でしかありません。

最低限の味や見た目を保証するのは大切ですが、それだけではダメなのです。

ターゲットの需要に応えてはじめて、「その人に選ばれるスイーツ」になれるのですから。

 

相手が望むことを叶えれば当然好かれる

 

商品を売りたいのであれば、何を考えますか?

 

たっぷりクリームとビターチョコなら?

家で食べる用と食べ歩きできる用だったら?

ターゲットはどんなときにスイーツを食べたくなる?

手に取ってもらいやすいパッケージとキャッチコピーって?

 

と、市場調査を基にターゲットが求めるものを把握し、需要に合わせて改善していきますよね。

恋愛でも同じことで、その秘訣はいたってシンプルです。

 

女子が「毎日たくさん連絡をして」といえば、それに応える。

女子が「悩み事をたくさん聞いて」といえば、辛抱強く耳を傾ける。

女子が「私と一緒にゲームをして!」といえば、自分もゲーム好きを演じて一緒にゲームをする。

簡単なことばかりです。

しかし、それだけではまだ足りません。

 

連絡を怠れば、相手からも連絡がこなくなるでしょう。

聞いてほしいだけなのに張り切って余計なアドバイスを言おうものなら、口も聞いてくれなくなります。

うっかり「ゲーム嫌い」だと言ってしまえば、恋愛対象から間違いなく外されます。

 

需要を把握し、それに対して供給をする。

そうすれば相手はあなたといっしょにいることを「心地いい」と感じるようになり、そばにいてほしいと思うのです。

 

だれだって、自分の期待したことをしてもらえれば嬉しいですからね。

それが、「好きになってもらうための努力」です。

 

相手が必要とすることを満たすことが「好きになってもらう努力」

 

ビジネスでは、明確なターゲット設定が大事だとされています。

 

「20代の独身女性向け」よりは、「25歳、地方の大学を卒業して新卒で東京の中規模企業で事務をしている独身女性。

「体型に気を使っていて週に2回ジムに行く。よく行く場所は中目黒」

と具体的にターゲット設定するのが一般的です。

そっちのほうが需要を把握しやすく、それに対応しやすいですからね。

 

片思いではこの「ターゲット」が明確なので、需要を明確にすることはそこまでむずかしいことではありません。

だから、その人が恋愛に期待すること、恋人に望むことを把握して、それに応えられるように努力すればいいのです。

 

「どうやったら相手が自分を好きになってくれるんだろう?」

「モテるためになにをすればいいの?」

なんて悩むくらいなら、「相手の理想になろう!」と努力した方が、勝率は上がるのです。

 

自分磨きはもちろん大事ですが、それはスタートラインにすぎません。

ターゲットである相手の需要を満たすことができてはじめて、相手はあなたを必要とするのです。

それが、「自分のことを好きになってもらう正しい努力」ではないでしょうか。

 

ほしいものをしっかり提供できれば、あなたはきっと、好きな人から選ばれる「絶品スイーツ」になれるはずです。

 

 


雨宮 紫苑(あまみや しおん)

91年生まれ、ドイツ在住フリーライター。

Yahoo!ニュースや東洋経済オンライン、ハフィントンポストなどに寄稿。

ブログ「雨宮の迷走ニュース」運営。

著書「日本人とドイツ人 比べてみたらどっちもどっち」(新潮新書)