10年前ほど前、「出会い系サイトは怪しい、危ない」というイメージでした。
しかしこのご時世、インターネットでの出会いは珍しくもなんともありません。
マッチングアプリが、電車やテレビに堂々と広告を出すくらいですからね。
しかし、ネットで知り合った相手と実際にデートして、恋愛関係になり、さらに体の関係を持っても大丈夫なのでしょうか?
特に、
「リアルでお付き合いする前提でインターネットで知り合う」
「インターネットで知り合った人と恋愛関係になり実際に会う」
では、大きくちがいます。
前者は浸透してきたとはいえ、後者は「アリ」なのでしょうか?

出典:警察庁「サイトの罠が中高生を狙う!」
ネット恋愛には2パターンある
わたしはとあるゲームが大好きで、毎日のようにオンラインで他の人と会話(ボイスチャット)しながらプレイしています。
仲良くなって定期的に遊ぶようになり、イベントで実際に顔を合わせた人もいるくらい。
なかには同じように知り合い、そこから恋愛に発展し、さらには結婚、なんて話も聞きました。
たとえばわたしのまわりにも、
・ゲーム内で結婚したプレイヤーや相方関係のプレイヤーに恋愛感情を抱き、現実でも恋人に
・オンラインでよく遊ぶ仲のいいグループで定期的にオフ会するようになり、そのうちのひとりと付き合うように
・よく遊ぶからLINEを交換し、恋人と呼べる関係性になったから会いに行った
というかたちで、「オンラインの出会いからリアルでお付き合いをする」にいたった人たちがいます。
しかしネット恋愛には、大きく分けて2つのタイプがあります。
「オンライン→現実→恋愛」
「オンライン→恋愛→現実」
の2つです。
前者はもともとはオンラインだけの関係のつもりが、関係が深まりLINEを交換し、なにかのきっかけで「会おう」という話になり、そこからプライベートでも会うようになって……という流れですね。
後者は、オンライン上で仲良くなり、お互い恋愛感情をもって付き合い、その後現実で会うパターンです。
さて、そういう恋愛って、実際のところどうなんでしょう?
ネット恋愛で泥沼になった人たちを見てきた
まずお伝えすると、ネット恋愛自体を否定するつもりはありません。
出会いがどんなかたちであれ、当人たちが幸せならそれでいいのですからね。
しかし個人的には、
「ネットでの関係性は基本的にネット内にしておいたほうがいい」
とは思います。
というのも、オンラインをきっかけに知り合って結婚して幸せになった人もいれば、当然、トラブルになって泥沼になる人もいるからです。
しかもわたしのオンラインゲームの経験からいえば、圧倒的に後者のほうが多い。
ツイッターなどで目にするのは幸せな報告が多いので、
「趣味を通じて出会うとうまくいく」
なんて思われがちですが、その裏でドロドロした昼ドラのような展開を迎えている人たちもたくさんいるのです。
たとえば
・独身と言ってラブラブだったのに、結婚してた(シングルマザーだった)
・年齢や職業を偽っていた(実はオジサンやオバサンで無職だった)
・同性だと思って住所を教えたら実は異性で相手はガチ恋、ストーカー化
・若い頃の写真だと気付かずにネット恋愛、会ってみたら薄毛で即ブロック
なんてこともありました。
もちろん、とても書けませんが、さらに悲惨な話もあります。
そしてこれらはどれも、「オンラインの関係性を現実世界に持ち込んだから起こったトラブル」です。
もちろん、他人と深く関わる恋愛には、オンラインだろうがオフラインだろうがある程度問題はつきものです。
しかしオンラインからオフラインに関係性を移行するというのは、直接顔を合わせて出会う恋愛より、少し厄介な要素が増えるのです。
なぜなら、ネットはお互い「かんたんに自分を美化できるから」。
オンラインの関係が心地いいのはお互い美化できるから
ネット内コミュニティって、現実世界からの逃げ場でもあるんですよね。
仕事でイヤなことがあっても、ゲームをつけてフレンドと遊べばイヤなことを忘れられる。
プライベートの話はしない、お互い踏み込まないのが暗黙の了解だからこそ、心地いい距離感が存在する。
そしてその心地よさの根底には、「お互いの美化」があります。
ネットでは、自分にとって都合の悪い情報はすべて伏せることができます。
見た目にコンプレックスがある人は顔を見せないで済むし、薄毛もバレませんし、猫を被ってもあんまりバレない。
「嘘をつく」とまではいかずとも、都合の悪いことは言いたくないのが人の性というもの。
そしてネット上では、いくらでも「隠し事」ができます。
そしてそれは、相手にとっても同じ。
相手も、都合の悪い情報は伏せ、多少なり誇張したり脚色したプロフィールをあなたに伝えているでしょう。
そのあたりは深く突っ込まないのがネットマナーなので、それを責めるのはお門違いです。
お互い踏み込んだことは聞かない、相手が言い淀んだことは掘り下げないことを前提に付き合うのがネットですからね。
お互い都合のいい自分しか見せないで済むから、オンラインコミュニティは心地いいのです。
しかし、オンラインの関係を現実世界に持ち込むとなると、そうも言ってられません。
オンライン上ではいいところしか見ていないので、
「優しいしおもしろいし、きっとかっこよくて紳士的な人なんだろうな」
なんて勝手に期待していると、がっかりすること請け合いです。
現実で顔を合わせ、会話をし、いっしょに食事すれば、化けの皮なんてすぐに剥がれてしまいます。
とくに見た目に期待をしていると、髪が薄いだけで、好みによっては「あれ!?」となってしまう人もいるでしょう。
「想像以上に素敵な人だった!」
などという宝くじ級の奇跡が起こらないこともありませんが、「会わない方がよかった」とがっかりする可能性のほうが高いのです。
だって、お互い都合のいい側面だけを見て、勝手に美化した姿を想像をしたうえで会うんですから。
ネットの関係はオンラインで完結するから心地いい
ネットコミュニティというのはたいてい、リアルを持ち込むとその心地よさがなくなる場所です。
「リアルと切り離しているからこそ楽しい場所」といったほうが正しいかもしれません。
オンラインから現実世界の恋愛に漕ぎ着けた人は、オンラインとオフラインをあまり切り離さず、現実の延長としてネットを使っているのでしょう。
だからこそ、過剰に相手に期待したり、自分をよく見せたりせず、現実で会ってもお互いがっかりしなかった。ギャップが少なかったからうまくいったのだと思います。
しかしそんなの少数派。
ほとんどの人は、ネットでは都合のいいプロフィールだけ公開して、相手のいい部分だけを見て、浅く付き合って楽しんでいるものです。
だからそこに現実世界を持ち込むと、夢から覚めてしまいます。
たとえば、オンラインで仲良くなって現実世界でも会うようになり、そこから恋愛に、という流れであれば、感じるギャップも少ないかもしれません。
しかしオンライン上で仲良くなって恋愛関係になり、そこから現実で会って、となると、期待通りではない相手にがっかりする可能性が高いのです。
理想の自分でいたい、理想の相手のままでいてほしいなら、あくまで「ネット内だけの恋愛」にとどめて、現実世界とリンクさせないほうが楽しめるでしょう。
リアルでは会わないことを前提としてネット内で恋愛を楽しむのであれば、それはそれでいいと思います。
オンラインはオンライン、オフラインはオフライン。
それぞれ切り分けて人間関係を築くほうが、平和に楽しめるんじゃないでしょうか。
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プロフィール:雨宮 紫苑(あまみや しおん)
91年生まれ、ドイツ在住フリーライター。
Yahoo!ニュースや東洋経済オンライン、ハフィントンポストなどに寄稿。
ブログ「雨宮の迷走ニュース」運営。
著書「日本人とドイツ人 比べてみたらどっちもどっち」(新潮新書)