婚活サイトやマッチングアプリって、女性は割と入れ食い状態で連絡が来ます。
写真加工アプリでちょろっと顔を加工しておけば、ちょろいもんです。
私も「男をひっかけるのってマジで簡単だな」とかナメたことを思っていました。
でも実際にそうなんですよ、本当に。
1日に何十件と連絡が来るので、スルースキルも磨かれます。
だからこそ、女性に「あ、この人と会ってみたいな」と思わせ、そして初デートにこぎつけられるとしたら、大したもんです。
この文章を読んでいる貴方がもし実際に女性と会うことができたなら、それはあなたがネット上では魅力的だったということ。素晴らしいですね。
かくいう私も、何十人もの男性からのアプローチの中で、「会ってみたい」と思える男性に出会うことができました。
これまでに割とやり取りを重ねていることもあり、自然と初デートには気合が入ります。
しかし、気合が入りすぎていると引かれる可能性もあるので、「私そこそこおしゃれな感じで来ましたよ」という気合7割くらいの格好に決定。おしゃれは引き算ですね。
デート当日は、朝から鏡で自分の髪形を整え、新作のコスメでメイクをして、香りの強すぎないお気に入りの香水をさりげなく振りかけ、ネイルもきれいに整えます。
靴やバックなどの小物が、自分の着ているワンピースによく馴染んでいるかもチェックして準備万端で家を出発。
ここで私は心のどこかで思うわけです。
「私だってここまでしているんだから、相手にもそれなりに気合を入れてきてほしい」と。
いよいよ待ち合わせの17時。夕方の渋谷はかなり込み合っていました。
何気なく人を待っている風を装って、鷹のように目を凝らし周りの男性をチェック。
「あわよくば、あのイケメンがいいな」とか考えながら相手を待ちます。
そしていよいよ初対面。「お、意外といい感じ」というのが正直な感想。
アプリの顔写真なんて信じていないし、アプリの顔写真を2回殴った位の顔を想像していたため、初対面での印象は好感触でした。
服もきれいめだし、雰囲気も優しげです。
「これは意外といい感じに進みそう!」と明るい気持ちになったところで、
「それじゃどっか中に入ってご飯でも…」
という流れになり、相手にリードされながら少し歩くことに。
(道玄坂のほうに来ているし、これは知る人ぞ知る隠れ家的な個人店と見た!おしゃれなところ知ってるじゃーん!)
「着いたよ」
と言われてウキウキで視線を上げました。
(・・・なんか緑だな)
と思ってよくよく看板を見たら、サイゼリヤ。
まさかの渋谷でサイゼリヤ。
「えっっっ!!!???」というのを口と顔に出さないようにするのに、必死に精神力を使います。
(サイゼリヤ…?初デートにサイゼリヤ??)
だいぶ混乱しましたが、相手の男性は
「あ、大人二人で」
とか言ってるし、もうサイゼリヤに入るしか選択肢がなかったのです。
サイゼリヤ大好きですよ?あの安さであの美味しさ。企業努力の賜物でしかないし、ミラノ風ドリア大好きですし。
でも初デートでサイゼリヤは絶っっっ対に違う!!!
私が伊勢丹で買ったちょっといいワンピースはサイゼリヤでは輝けない!!!
心の底から失望しながらメニューを開き、半熟卵のミラノ風ドリアを頼みます。
「ここは俺のおごりだから好きなもの頼んでね」
(いや、もはや自分で払うわ。自分で払ったほうがおいしく食べられる気さえするわ)
という気持ちを飲み込み、得意の営業スマイルで
「えー。いいんですか?ありがとうございますぅ。甘えさせてもらいますね!」
とか言ってる自分がむなしい。
これはもうこのまま即帰宅決定だなと思いつつ、相手との会話を盛り上げ接待モードに入っていると、こんなことを言われました。
「実は今日はここだけじゃなくて、2軒目も行きたいと思っててさ。おすすめの居酒屋があるんだけど、一緒にどうかな?海鮮がおいしいんだよね」
(ほうほうほうほう。なるほどね。2軒目で本気出すパターンね。下げて上げるやつね。
すっごいスマートなことしてくれるじゃん!)
単純な私はまた浮足立って、さっさと半熟卵のミラノ風ドリアを口に運ぶのでした。
下げてから下げるのは、仁義に反する。
サイゼリヤでのお会計を済ませ、相手にお礼を。
2軒目がなかったらここでおさらばするところですが、なんといってもここから道玄坂にあるおいしい海鮮のお店に行くわけですから、接待モードは継続です。
ほどなくして相手から声がかかります。
「着いたよ」
結構早いね?と思い視線を上げました。そこに見えるは…
磯 丸 水 産 !!!!!!!!!!!!
この門戸の開き方、私知ってる。外でも飲める的な店構えで、様々な人を迎え入れる準備ができた懐の広い居酒屋ですね。
確かに海鮮おいしいね!!!!!!!!
でもね、伊勢丹で買ったワンピースはここではくすむ!!!!
店の中は網で焼かれる海鮮から繰り出される匂いと煙で充満し、ワンピースに大ダメージを与えます。
気合が空振りした感じがして、すっかりやる気0に・・・
しかし話を振られれば自動的に接待モードに入ってしまうのが女の悲しい性。
相手に話を振り、話を聞き、笑顔で答えてしまうので、相手の男性がどんどん盛り上がっていきます。
「これはいけるんじゃね?」という色めき立った気持ちも透けて見えるので、冷めに冷めて2軒目を終えました。
帰り道は連絡先ブロックで終了
変にイラっとさせてこじれるのも面倒なので、常に営業スマイル+接待モードを崩すことはありません。
相手はとても楽しく過ごせたようです。
とはいえ、私のHPも伊勢丹のワンピースも限界が近かったので
「今日はありがとうございましたー!明日仕事早いので帰りますね!」
といってそそくさと帰ります。
相手の、鳩が豆鉄砲を食らったようなきょとん顔から見るに、今日は大成功だったと思っていたのでしょう。
道玄坂も近いですから、うまくホテル街に誘導できると思っていたのかもしれません。
あまりに唐突に帰り際のあいさつをされたため、私を引き留めることもできなかったのでしょうか。
結局私は一度も振り返ることなく、渋谷の街を後にしたのでした。
帰り道の電車内では連絡先を即ブロック。こういう時のために個人の連絡先は教えず、マッチングアプリでやり取りしているので、楽ちんにさよならすることができます。
今回のことはきれいに忘れて次に切り替え。マッチングアプリ開いて次の男探しを始めるのでした。
結論:初回デートの場所はそこそこ気合い入れてけ
お読みいただきいかがでしたでしょうか?
サイゼリヤも磯丸水産も、何にも悪くはないのですが、こちらが気合を入れているからこそ、初デートの場所はおしゃれな場所がいいのではないかと個人的には思います。
正直、初回が今後のすべてを決めるといっても過言ではありません。
できれば割り勘よりは奢ってもらえたほうが、2回目に会いたいと思う確率も増えるのではないでしょうか。
あまりに高すぎるお店は、気合が入りすぎているのが見えて引いてしまう女性もいるので、初回は高くても一人4000~5000円位のおしゃれに見えるお店がおすすめです。
デートをする前に好みの飲食店や、好きな食べ物など聞けているとベストですね。
1対1でのデートの機会が増える昨今、皆さんのデート選びの参考になったらうれしいです。
本コラムをお読みいただきありがとうございました。

画像引用:農林水産省「未利用魚ってこんなに使える!」
【著者】ちんかぴ
アラサー既婚者。夫との結婚生活10年弱だが現在もラブラブ。穏やかでやさしい息子と3人暮らし。
結婚までの男性遍歴は30人以上。隠れ肉食女子として暗躍し、最大5股を経験。
様々な男性との接触で得た「モテる男」と「モテない男」への気づきを徒然なるままに書いていきます。
