男と付き合う度に殴られ、妊娠中絶を繰り返す恋愛依存の元キャバ嬢〜依存姫〜

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「私は記念日に拘るから、誕生日とクリスマスイブは絶対に一緒に過ごして欲しいって彼には言ってるの」

と、語る知美さんの彼とは、彼氏ではなかった。

知美さんの「彼」は、30代半ばの既婚者でありながら、20代の若い部下と社内不倫をしており、かつ知美さんとも関係を持っているロクデナシだ。

つまり、彼にとって知美さんは不倫相手ですらなく、ただの浮気相手ということだ。

 

当時、知美さんは私よりも年齢は上だが、転職してきたばかりの新人スタッフだった。

高校卒業後から10年間キャバクラで働いた後、「そろそろ夜の仕事を卒業しないとヤバイ」という理由で医療事務の資格を取り、派遣で働き始めたのだ。

 

今では20代後半〜30代の大人キャバ嬢も珍しくはないだろうが、未成年の女の子たちが大勢働いていた当時のキャバクラでは、アラサーになった知美さんは引退を余儀なくされてしまったのだろう。

夜の仕事の経験しかない彼女は、昼の仕事を始めてもまだ夜を引きずっていた。

朝は起きられないからと、昼から始業のシフトにしか入らず、タバコ休憩を頻繁に取り、「今度飲みに行きましょうよ」が口癖で、職場で出会う人間を手当たり次第に誘っては連日のように飲み歩く。

せっかく仕事を変えたというのに、不健康な生活は何も変わっていない。

 

夜職が長い人間は早く老ける。

知美さんの声は酒と煙草に焼けており、肌はくすんで顔色が悪く、まだ30歳前なのにほうれい線が目立っていた。

しかし、彼女も伊達に10年ギャバ嬢を務めたわけではない。

自分の顔に映えるメイクを心得ており、露出の多い服にハイヒールで闊歩する私服姿からは不健康な色気も漂っていて、退廃的な魅力があった。

 

老けた素顔とは裏腹に内面が幼い知美さんは、ウンザリするほど自分語りが好きで、仕事中もおしゃべりが止まらなかった。

「実は、今日はちょっと聞いて欲しいことがあって…」

と切り出される話は、いつも決まって「私は」「私が」「私って」から始まる自分語りの色恋沙汰だ。

まるで恋愛だけが彼女の人生の全てといったように。

 

知美さんと一緒に働くうちに、私たち職場の同僚はすっかり彼女の恋愛事情に詳しくなってしまった。

知美さんの口から何もかもをバラされていると知らない間抜けな男は、私たちが働くクリニックと同じ施設内にあるスポーツクラブのインストラクターだった。

知美さんはクリニックで働き始めるなり施設内でよく見かける彼を好きになって、猛アタックしたのだ。

「俺はモテる」といい気になった彼は、妻との間に二人の子供が居り、既に職場で不倫中だったにも関わらず、更に知美さんとも関係を持った。

 

恋愛が人生の全てであるなら、せめてもう少しマシな相手を選べば良いのにと思ったが、知美さんは彼に邪険にされればされるほど燃え上がり、恋愛にのめり込んでいった。

彼は、初めのうちは知美さんに優しく、飲みながら人生相談に乗ってくれていたらしい。

「お前、次はいい恋をしろよ。けど、俺はダメだよ。好きな女がいるからな」

と、優しくされながら突き放されたことで、知美さんは恋に落ちたのだという。

そして、

「奥さんがいても彼女がいてもいい。好きになってくれなくても構わないから抱いて欲しい」

と迫り、体を重ねる仲になったそうだ。

 

知美さんは彼にとことん尽くした。

彼と出かける時の食事代も交通費も全て知美さんが払ったばかりか、彼が不倫相手の女性とデートする費用までも知美さんが用意した。

やがて、彼の妻に不倫と浮気がバレてしまうと、家に居場所がなくなった彼は知美さんの部屋に転がり込み、そこから仕事と不倫相手とのデートに通うようになる。

彼は、給料は家族に渡しているので手持ちの金がないと、当然のように生活費を払わない。

 

彼のために毎日食事を作っているなら、なぜ食費くらい請求しないのかと知美さんに聞けば、

「お金はある方が出せばいいから」

と言い、どうして自分以外の女とデートする為のお金まで渡すのか、と聞けば

「だって、彼は休みの日に彼女とのデートに行けないと機嫌が悪いから。私は彼に機嫌よくしててもらいたいの」

と言う。

余計なお世話だが、そんな風に利用されて虚しくないのか、と問うてみると

「私のことを好きじゃなくても、彼が家にいてくれるだけで嬉しい。背中を向けていても同じベッドで寝てくれれば寂しくない」

などと答えた。

そこまでしているのに知美さんが愛されることはなかった。

むしろ、彼女が家畜のように従順であればあるほど、彼はつけあがり、やがて暴力を振るうようになる。

 

不幸な恋愛のせいか、知美さんは基本的にいつも暗い顔をしていたが、ある時いつもに増して暗い影を背負い、体調も悪そうだったので、

「もしかして、妊娠しているんですか?」

と聞いてみたら、本当に妊娠していた。知美さんは長い睫毛を伏せて、

「彼にはまだ話していないの」

と言っていたが、何せ本人が職場で喋りまくるので、あっという間に噂が施設内を駆け抜け、翌日には彼の耳にも入ったそうだ。

 

彼は、

お前、妊娠してるんだって?安全日って言ってたよな。お前の責任なんだから、自分で堕ろせよ。俺は金も出さないから。

と言い放ち、責任を取ろうとしなかった。クズはどこまで行っても清々しいほどクズなのだ。

 

「そう言われるのは分かっていたし、何も期待してなかったから大丈夫」

と、やはり淡々と語る彼女を不憫に思ったが、それに続く話に耳を疑った。

またこうなると思ってた。私、これで四度目なんだよね、中絶するの。前の彼氏も、その前も、さらに前の男とも子供ができて堕してるし。

今までは哀れみと若干の蔑みを感じながら話を聞いていたが、ここで初めて背筋が寒くなる。

彼女は男と付き合う度にまるで同じことを繰り返しているのだ。

男にひどい扱いを受けることも、殴られることも毎度のことらしい。

 

望まない妊娠と中絶は、女性の心身に深い傷を与える。

まともな女なら、一度経験した不幸を二度と繰り返さないよう細心の注意を払うはずだ。

もしかすると、妊娠も暴力も彼女の方から計画的に仕掛けているのではないだろうか。

 

一度そう疑念が湧くと、「私って可哀想でしょう」といういつもの不幸自慢に、もう「大変ですね」と相槌が打てなくなってしまった。

知美さんは子供を堕した後、一層冷淡になり離れていこうとする彼に、益々粘着するようになった。

そして、あろうことか彼の隙を見て携帯の設定をいじり、彼が送受信するメールを自分に転送されるようにして、彼と不倫相手との会話を逐一チェックし、それを彼の職場の部下たちに見せて回ったのだ。

彼の不倫相手も呼び出して、自分と彼との関係や、彼が自分にしてきた酷い仕打ちの数々を洗いざらいぶちまけた。

当然の成り行きとして、彼は不倫相手からふられてしまう。

不倫相手の女性は職場を去ることになった。

 

「彼ったらね、俺は自殺する。ガードレールに車で突っ込んで死ぬって言うの。彼が死んだら私も死ぬわ」

と話す知美さんは満足そうで、不気味だった。この人の病み方は尋常ではない。

結局、本気で死ぬつもりなど無かった彼は交通事故を起こしたりしなかった。

彼は不倫相手に「離婚もするし、知美とも縁を切るから」と泣きついて復縁し、知美さんの思惑通りにはならなかったのだ。

 

けれど、知美さんはそこで諦めなかった。

それまでさんざん貢いできたし、殴らせてきたので、彼が自分に依存していると自信があったのだ。

しばらく時間を置いて、彼とよりを戻す機会が訪れるのを待つことにした。

自分を殴る男に追いすがる知美さんも理解しがたかったが、知美さんを疎ましがる一方で、都合よく甘え続ける彼も不思議だった。

あれは共依存というものだったのだろうか。

 

丁度そのころ、「依存姫」という本を手に取った。

そこに描かれていたのは、ホストに狂い風俗の世界に堕ちていったり、自分の価値を確認するために不特定多数の男たちとのセックスに依存する若い女性たちだ。

自己評価が著しく低い依存体質の女の子たちは、知美さんを彷彿とさせた。

 

なぜ不幸な恋愛を繰り返すのか知美さんに尋ねた時、彼女はこう語った。

「私は私のことが好きじゃないから、私を好きなる男の人は信用できないの。だから私のことを絶対に好きにならない人が好き。振り向かないと分かっている人を追いかけていたいんだよね」

不幸な恋愛にしか酔えない知美さんも、依存姫の一人なのだろう。

 

知美さんが首尾よく彼と復縁したところで私は仕事を辞めたので、その後の二人がどういう経路を辿ったのか詳しいことは知らないが、数年後にFacebookで彼を見つけた。

彼は、元妻とも不倫相手とも、知美さんとも違う女性と再婚しており、子供たちと一緒に撮った幸せそうな家族写真を壁紙にしていた。

どうやら彼は知美さんから逃れて、新しい家庭を築き直したようだ。

 

知美さんの消息は知れないが、彼女は今、誕生日やクリスマスイブを一緒に過ごす相手が居るのだろうか。そもそも生きているだろうか。

依存姫の著者、菜摘ひかるさんは29歳で急逝しており、死因は公表されていないが、自死ではないかとの噂がある。

 

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【著者】マダムユキ

ネットウォッチャー。

最高月間PV40万のブログ「Flat 9 〜マダムユキの部屋」管理人。

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