
「不倫」というと、表向き否定したくなりますが、なんとなくその響きは艶かしいもの。興味がある人はけっこういるのでは?
不倫を「婚外恋愛」と言い換える人もいるけど、結局やっていることは同じ。
残念ながら日本は「一夫一婦制」の国なので、許されないのです。
当事者以外に、止める権利はありません。
ただ、もしそういう身になってしまったら、覚悟はしましょうね。
管理職の男と、駆け出し営業ガール
かつて、Dという男がいました。当時40代後半、東大卒で一流企業の管理職。なんというか、社会的には申し分ない感じの人です。
そして、駆け出し営業ガールのU子、20代前半。
「とにかく足で稼げ」と上司から吹き込まれていたこともあって、上客になりそうなDのもとには足繁く通っていました。
しかし。
2人はあらぬ方向に接近してしまい、どちらから誘うともなく関係に突入してしまいました。
悲劇はそこから始まります。
あの頃私は、若かった。
最初の頃は、仕事帰りに食事をして、そんな一般的な(?)不倫を続けていました。
歯車が狂い出したのは、彼が休日にも嘘をついて遊びに来るようになった頃から。
この一線は大きいような気がします。
これまでの日常の延長で言い訳をつけるならまだしも、日常に全くなかったことをやってしまうと、泥沼の様相が濃くなってきます。
(いや、そもそもやってはいけないんですが)
そして彼はついに「出張」をでっち上げて私と旅行までするようになりました。
若いながらも私には「これ、本当に大丈夫?」と内心思ってはいたけれど、まあ、楽しいし、なんかあってもそれは彼の問題だし、私には関係ないや。くらいの感覚でしたね。
そう、あの頃私は、若かった。
次に考えてしまうことは、ひとつ。
略奪。愛があればなんでもできると思ってしまう、若さのパワーは諸刃の剣。
まじですか
まあ、世でいう「適齢期」でもあるので、そんなことを夢見てもおかしくはないでしょう。
そしてここは、いい大人である彼がなんとかなだめるべき、だと思うでしょう?
別に夫婦仲が崩壊しているわけでもないのだから。
しかし。今となってはこの男の思考回路がわからないのだけれど、彼は真面目な顔で、確かにこう言った。
「僕と…結婚してください!」
嬉し泣きする二人。恋は盲目。
今だから言おう。君たち大丈夫か。いや、大丈夫じゃなかったんですけどね。
女のカンは鋭い…のではなかった!
そして後に知ったのですが、この時、彼は驚きの行動に出ていました。
なんと、家族4人の食卓で、
「自分には好きな女性がいる」
と話したのだとか。
正攻法のつもりだったのか?宣言する必要性を全く感じないんですけど。
そりゃあ、私の身の回りにも異変が起きるってわけですよ。
自転車で近くのコンビニに行こうとすると、ここのところ、同じ場所に、見たことのあるような車が止まっている…
最初は気のせいだと思っていたけれど、やっぱり何かがおかしい。
よく見たら…ああ、彼宅の車のナンバーではないか。しかも、人が乗ってる。
あれか、ついにアレが来たのか。
奥様に、自宅マンションの前で張り込みされていたのです。
そうだよな。女のカンは鋭いよな。私はそう思っていました。
まあ、その気になれば相手の住所くらい特定できるよな…
(実際には探偵をつけられていたんですけれど)
だって、彼が自宅でそんなことを堂々と宣言してたなんて、知らなかったんだもの!
そしてある日、彼は大胆すぎる行動に出た
きっと、いや間違いなく、私たちはこの辺りで引き返さなければならなかったのです。
なんの非もない第三者を巻き込んで、いい加減自分たちの愚かさを知るべきだったのです。
しかし、人間、意地になると手段と目的の区別がつかなくなり、一番大切なことを一番後回しにしてしまうこともあります。
もう、分別も理性も無くなっていました。
彼はある日、車のトランクに自分の生活用品を詰めて、私の所にやってきました。
実力行使です。
確かに私、言いました。一緒に生活したい、って。
今思えば、とんでもない話です。
「好きな人ができたから離婚して」「とりあえず俺、彼女と暮らすことにした」。
そんな理屈が通るわけがありません。
避けては通れない場所
同じ頃だったか、突然、私の元に郵便物が届きました。
「特別送達」差出人は東京地方裁判所。
私なりに危機管理はしていました。調べた所、不倫相手が訴えられた場合の慰謝料の相場は200万円だとか。
実は、彼との関係が始まった割と早い段階から、少しずつ貯金していたのです。
忙しくてお金を使う暇もなかった、というのも事実で、「ああ、これは『その時のため貯金』になるのかなあ」と思っていました。
明らかに「危機管理」の方向性はおかしいのですが。
もう、私もかなり、おかしな子になってしまっているので、思考回路がぶっ飛んでますね。
彼の同級生だという弁護士に全てを任せ、「負け裁判だからちょっと安めでいいよ」と着手金を支払い、判決後、相場通りにその200万円を振り込みました。
そうやって実感のないまま裁判は終わってしまいました。
しかし、この裁判が終わって、それでも関係をやめない場合、次ってどうなるんでしょう。そこらへんの知識はないのですが…
もちろんこの場合、男を訴えることもできるのですが、女は女を恨みます。それに自分の夫を訴えた所で、同じ家計でお金が回っていたらなんの意味もないですし。
ちなみに、この200万円は、別れた後ちゃんと彼から回収しました。
しかし、このお金って結局なんだったんだろう。
彼のお宅の家計の管理方法は知りませんが、一旦振り込んだものが、似たようなところから返ってきただけ、という気もします。
そんな理性はすでにない
結局そのまま、彼とは数年同棲していました。
手狭だったので、引っ越しまでして。
これがまた、なんだかんだよく働く人で、仕事が終わる時間が違うので、私が帰ると彼が夕飯を支度して待っている。夕方に「何食べたい?」ってメールが来るんですね。
休日は、疲れ切って私が昼まで寝ている間、掃除洗濯を済ませてくれる。
ひとつだけびっくりしたのは、私が飲み会で、帰宅が午前3時になってしまった時。
…彼、起きて待ってたんです。
それは流石にビビりました。3時ですよ?
そんなこともありました。
しかし、一番大事な問題は何も変わらないまま。
なんだかんだ言って、精神衛生上よろしくないものです。
4年くらいは一緒に暮らしていたでしょうか。
その後、彼は転勤が決まり、単身赴任することになりました。
最初は週末ごとに会いに行ってたんですが…
生活環境が変わるというのは大きいものです。ある時、私はふと我に返りました。
「この生活を続けてて、何になるっていうんだろう?人を傷つけて、自分も疲れて」。
ここは私の性格なのですが、何かをきっかけに、一度「嫌」になってしまうと、心が戻らないのです。
そしてこの数年の自分の愚かさに気づき、彼の荷物を一気にまとめて、大阪の彼の所に送りつけました。
そして、全て終了。
結局、何も残らなかったし、誰も幸せにはなりませんでした。
今となっては彼がどこで何をしているのか、それすら知りません。
50歳のジレンマ
彼に限らず、家庭に特に問題がなくても、男性は50歳を目前にするとあらぬ冒険をしてしまうようです。
もうちょっとしたら「おっさん」と呼ばれる世代、「男としての自信」を失いたくない、自分はまだ男としてイケることを確認したい、そういうお年頃のようです。
世に出ればまた中間管理職だったりして、板挟みになってとっても疲れる時期でもありますよね。
色々重なって、現実逃避したい気持ちもあるのかもしれません。
そして、少しずつ遠慮がなくなっていく。
女のカンとか怖さを案外知らないんでしょうね。いや、知ってても止まらないのか…
あと、男性が一生に「出す」量は決まってる、って言いますし。
生き物としての本能が、なんかしらあるんでしょう。
愛はなぜ終わるのか
余談ですが、「愛はなぜ終わるのか」。一時期話題にもなった、アメリカの人類学者であるヘレンE.フィッシャー氏が書いた本です。
彼女によると、「愛は4年で終わる」。動物として、交配とか生殖とかのために、本能的に色々あるそうです。
これはあくまで学説ですけれど、オリンピックも4年に1回。うるう年も4年に1回。奥深そうですね。
なお、ここまでの話がフィクションかノンフィクションかは、あなたの判断にお任せします。
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<うさぎ66号>
アラフォーWebライター。大学卒業後、東京の一部上場企業に就職、それなりに勤めたのち退社。学生時代は主に夜の世界を学び、数多くのサラリーマン観察を経験。学校では「動物行動学」を専攻としていたため、人間の行動のなかに野生の本能を探す癖がある。