
物理的距離は、恋愛関係においてなかなかの強敵です。
だから、遠距離恋愛に対して「続けるのがむずかしい」「大変そう」というイメージをもっている人が多いですよね。
しかし意外なことに、恋人がいる20代前半男性の約3割は、いま現在遠距離恋愛しているという調査結果があるのです……!
今回は、1年間にわたる約1000万キロの国際遠距離恋愛を経て結婚したわたしが思う、「遠距離恋愛において大切なこと」を紹介していきます。
遠距離恋愛に対する意識は男女差アリ
遠距離恋愛は「特殊な恋愛のかたち」のように思うかもしれませんが、実は恋人のいる 20 代前半男性の 3 人に 1 人は、現在遠距離恋愛をしているのです(楽天オーネット 「恋人のいる独身男女の遠距離恋愛に関する調査」)。
でも、遠距離恋愛に対する意識は男女で少しちがいます。
同統計による「遠距離恋愛で心配な事は何ですか?」という質問に対して、「コミュニケーション頻度の低下」を挙げたのは、男性52.3%に対して女性36.0%。「会うための交通費負担」は男性33.3%で女性が52.8%。
とくに気になるのが、「将来(結婚など)について不安になることがある」と答えた男性が9.0%なのに対し、女性は21.3%と倍以上いることです。
平均的に約8割の人が「遠距離恋愛がうまくいっている」と思っている一方で、30〜34歳の女性回答者の結果を見ると、「交際そのものを考え直さないといけない状況にある」が突出して多く、15%となっています。
もちろんこういった価値観には個人差が大きいわけですが、遠距離恋愛中は、「現在を重視する男性と将来に対する不安を解消したい女性」という構図になりやすいようです。
とくに30代に入ると、女性はシビアに考える傾向があることが読み取れます。
あれ、そういえば、わたしが遠距離恋愛したときにもその「差」を経験した気が……。
1万キロの国際遠距離恋愛を経験
わたしは大学3年生のときにドイツに留学し、現地の学生とお付き合いをはじめました。
でも付き合って2ヶ月で留学期間が終わり日本に帰国したので、わたしが大学を卒業してドイツに戻るまでの1年間は、約1万キロメートル離れた国際遠距離。
そんななか、「いま」を重視する相手と「将来」を重視するわたしとのあいだで、考え方のちがいを感じることも多かったです。
相手は、毎日のように「会いたいね」と言ってくれていました。でもわたしは、「そんなこと言われても」と肩をすくめるしかない。
そのかわりわたしは、「ドイツに戻ったらどういう生活をするか話したい」言うのですが、彼は「来てから考えればいい」という。で、「早く会いたいね」と続く。
「男女がみんなこうだ」というわけではありませんが、わたしたちの場合、典型的な「現在を重視する男と将来を心配する女」という組み合わせでした。
それでもなんやかんやと遠距離恋愛を乗り越え、結婚。
よく考えたら結構すごいというか、いろんなことがあったなぁ……としみじみ思います。
そこで、改めて考えてみました。なんでわたしたちは遠距離恋愛を続けられたんだろう?
将来のビジョンを共有できればいっしょにがんばれる
思い返してみれば、将来のビジョンを共有できていたことが、遠距離恋愛成功の一番の理由だった気がします。
いつまで続くかわからない、先が見えない遠距離恋愛で、将来への不安から破局を迎えるカップルを多く見てきました。
期間が決まっていない、将来的に解消される見込みのない遠距離恋愛というのは、やはり精神的負担が大きくなります。
その点わたしたちは、「大学を卒業したらドイツでいっしょに暮らす」という目標があったので、精神的に楽でした。
遠距離恋愛の最大の敵は、「なんのために付き合ってるんだろう?」「付き合っていてもしょうがない」と、関係性を諦めてしまうこと。
わたしたちの場合、ゴールがしっかりしていたおかげで、そういうことがなかったんですね。
遠距離恋愛を期間限定にできるかどうかは状況によりけりですが、「遠距離期間が終わったらこうする」というビジョンを共有し、「同じ未来」を思い描くことは大切です。
「次会うときはディズニーランドに行く」のような小さなことでも、目指すべきものがあるといいかもしれません。
そういう目標があれば、疎遠になったり、関係性が薄れることを防げます。
物理的距離があっても1番の理解者でいるために
日本に戻ってからのわたしは、週2回大学に行きながら週5日のフルタイムバイトをしてドイツ行きのお金を貯めていました。一方彼は、大学を移り、まったく新しい環境での生活がスタート。
いままでのような「毎日会えて一緒の大学に通っていた関係性」ではいられません。
マメに連絡して、都合のつく時間はスカイプし、お互い近況報告を忘れず。そうやって少しずつ、「遠距離恋愛の関係性」に変えていきました。
物理的距離があっても一番の理解者でい続けるために、やっぱり連絡は大事ですね。
そうやって連絡をとると同時に、自分の生活を目一杯楽しむことも心がけました。
お互い私生活が充実していると、どちらかを妬んだり、文句を言ったりする回数が減りますから。
彼のテスト前に全然連絡がとれなかったり、わたしが卒論で忙しくてスカイプができなかったり。
そういうときこそ「自分もがんばろう」と思えたから、うまくいったのだと思います。
環境のちがいを理解し、受け入れ、応援する。これは遠距離恋愛を成功させるために、絶対に必要な考え方です。
お互いを理解するために気持ちを伝え合うことがなにより大切
事実、環境の変化を理解してもらえない、理解できないカップルは、遠距離恋愛中もよくケンカしていました。
留学生活を楽しむ彼女と日本で帰りを待つ彼氏の温度差が理由で別れてしまったカップルも、残念ながら少なくありません。「俺は我慢して待っているのに楽しそうにパーティーばっかり行きやがって」という感じですね(逆もありましたが)。
遠距離恋愛中、いろいろと心配になる気持ちはわかります。でもそれを「文句」というかたちではなく「応援」にしなければ、関係を続けていくのはむずかしくなります。
だから、相手を理解することが大事だし、そのために連絡を取り合うことも必要だと思うのです。
さらにいうなら、女性は男性よりも将来の心配をしやすい傾向があるので、わかりやすい言葉や態度で気持ちを伝えてあげるといいかもしれません。
自分はこういうことを考えている、こうしていきたいと思っている……。
そういうささいなやり取りがあるかないかで、遠距離恋愛の成功率は変わります。
お互い支え合うからこそうまくいく遠距離恋愛
遠距離恋愛が不安なのは、どちらも同じ。せっかく好き合ってお付き合いしたのであれば、うまくいくに越したことはありません。
「現在」を意識しがちな男性と、「将来」に目を向ける傾向にある女性。
みんながみんなそうではないにせよ、そこらへんの意識のちがいが生まれやすいことを理解したうえで、お互いが自分の生活を充実させ、共通の目標に向かってがんばる。
そうすれば、遠距離恋愛がうまくいく可能性が高まると思います。
相手の心配事や不安をフォローしつつ、遠距離恋愛を楽しみ、多くのカップルがその期間を乗り越えられますように!
プロフィール:雨宮 紫苑(あめみや しおん)
91年生まれ、ドイツ在住フリーライター。Yahoo!ニュースや東洋経済オンライン、ハフィントンポストなどに寄稿。ブログ「雨宮の迷走ニュース」運営。著書「日本人とドイツ人 比べてみたらどっちもどっち」(新潮新書)
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