婚活も半年が過ぎ、個性的な男性陣との出会いも一巡して、ようやく慣れてきた頃のお話です。
ある男性からお誘いがあり、プロフィールも申し分なく育った環境も似ていることから、私たちはたちまち意気投合しました。
そしてさっそく会ってみようということになったのですが、彼はなぜか、頑なに行くお店を教えてくれません。
(まさかのサプライズで、高級レストランを予約してくれたの?!)
と、期待に胸が躍ります❤
ですが、女性としてはこのような時、実は服選びが困りものなのです。
事前にお店が分からないと何か困るのか。
婚活女性には、戦いの場に赴く装備が必要です。戦場に丸腰で臨めません。
自分の好みは押し殺し、敵の懐に入り込めるような服装。つまりは男性ウケのよいキレイ目ふんわりワンピなどを選ぶのですが、お店の格によってフォーマルが求められることもあります。
カジュアルすぎるとお相手に恥をかかせてしまうので、悩みどころです。
食事の後にどこかを散策するかどうかで、ヒールの高さも変わってきてしまうのです。
そして、ヤキモキしながら臨んだ待ち合わせ当日。
現れた彼はあいさつもそこそこに、「ご飯にしましょうか」と歩きはじめました。
そして、足が止まったのはまさかの「半田屋」。
ご存知ない方の方もいるかも知れませんが、東北地方では昔から愛されている大衆食堂です!
学食や社食のように、トレイに好きなおかずを取って自分で会計するお店で、唐揚げ・ひじき煮・ポテトサラダ・カツカレー・豚汁……。
トレイいっぱいに取っても、600~700円程度にしかなりません。
1000円分食べるのは、運動部の男子学生でも厳しいくらいの激安飲食店です。
まさか、婚活初デートの舞台に半田屋を選ばれるとは・・・。
お断りしておきますが、半田屋さんに何の不満もありません。
小鉢メニューも多くて健康的な食事がとれるし、お給料日前でもお腹いっぱい食べられます。私自身、以前からお世話になっていました。
ですが、今日は初対面。
しかも、結婚がかかっている場面に大衆食堂はどうなのよ!?
動揺し、サバの塩焼きを突っつきながら呆然とする私に彼は平然と話しかけてきます。
「◎X:s@さん、僕って▼w*cなんですよ」
「・・・」
席から離れた子どもを叱る隣の家族連れの声で、彼の言葉は半分も聞き取れません。
さらに、私の後ろのテーブルは作業着姿のガテン系のお兄さんたち。
(まるで私、参観日に気合を入れすぎたお母さんみたいじゃない・・・)
それほどまでに、場に不釣り合いな格好の私は半田屋で1人浮いてしまいました。
主婦も顔負けの節約術を駆使したデート、その一部始終
婚活は、やりとりをして実際に会う時がスタートラインです。
画像で顔を見てはいても、生身の人間として直に話をするとオンライン上のイメージがひっくり返ることもたびたびです。
初デートという名の、たった1、2時間の初顔合わせでも人柄は伝わってきます。
ですが、大衆食堂を選ばれたら込み入った話もできません。
私は何も、サイゼリヤやフードコートがダメなわけではないのです。
隣に高校生グループや赤ちゃん連れがいるような賑やかな場所で、お互いの結婚観なんかを話せないよねというだけなのです。
こんなデートを演出された以上、普通に考えれば彼との2回目はありません。
・・・と言いたいところなのですが、正直好奇心が勝ってしまいました。
婚活サービスには所得証明書を提出するきまりになっていて、それによると彼の収入は同世代の上位1割のスーパー高給取りです。
なのにどうして、大衆食堂を選ぶのか。
もしかして試されているのかもという思いが頭をよぎります。
お金目当てのオンナを振るいにかけるリッチマンの仕掛けとしか思えず、私はついつい、お付き合いすることを選びました。
このようにして私たちのお付き合いは始まったのですが、彼は想像以上に素朴で純粋ないい人でした。
やがてわかったことですが、半田屋を選んだのも決して私を試したわけではなく、単にお金を使えない性分だったのです。
お昼ご飯にお店に入ると、選ぶのは格安のランチメニュー。
クーポンを使うのは基本。
店内ポスターやチラシでお得なキャンペーンを見つけると即登録。
「ソフトクリームがサービスになるよ」と嬉しそうにほほえむのです。
街中のお店で食事するときに車を停めるのは、デパートの駐車場が定番でした。
デパートで商品券を買って、駐車料金を無料にするためです。
さらに商品券を金券ショップで売れば、差額分で駐車できたことになります。
100円もしないので実質タダみたいなもので、とても頭のいいアイデアに驚きました。
一事が万事こんな調子なので、クリスマスも超個性的でした。
夜になって出かける先は、素敵なイルミネーションではなく食品スーパー。もちろん狙いは、半額オードブルです。
私もこの頃になると心得たもので、用意してあるのはメイン料理だけ。
いつの間にやら、ゲーム感覚の節約が楽しくなっていました。
つきあって気付いた彼の金銭感覚「倹約家だけどケチじゃない」
ここまで一方的に彼の倹約家っぷりをご紹介してきました。
こんなことを書くと誤解されたかもしれませんが、彼は「ケチ」ではないのです。
キャンペーンやクーポンなど、どうやったら上手く使いこなせるか攻略するのが楽しいという性分だったのです。
時給換算したら、駐車場の料金を安くする手間と時間でかえって損ですもの。
お金には細かいのですが、人に何かをせびったり、ズルをしたりして得をしようとすることは決してありません。
飲食店でもおしぼりや取り皿は必要な分しか使わない。
調味料もかけすぎない。お寿司屋さんでは、食後小皿に醤油を残さない。
無料だからと、アメニティを持ち帰ることもありません。レジ袋削減の話が出る前から、よけいな袋や包装は断ります。
自分のムダは削るけれども、他人へのお祝いや被災地への寄付はポンとはずむ。
価格設定が高くても、地産地消のお店は応援する――。
彼のことが分かってくると、お金に関して筋の通った考えをもっていることに惹かれるようになりました。
ホテルのブランドアメニティは必ず持ち帰っていた自分としては、恥ずかしい限りです。
婚活のセオリー通り、高級レストランやこじゃれたカフェで女性にごちそうしたとします。
でも結婚後、釣った魚にエサはやらないとばかりに豹変すれば、相手は騙されたと感じるのではないでしょうか。
そういう意味で、普段の生活で利用している安めのチェーン店に女性を連れていく男性は誠実であると言えるでしょう。
お互いが分からないからこそ、ちょっとだけカッコつけましょう
婚活をしていると、正直に言って疲弊します。
初めて会って、即お断り。何が原因だったのかもわからず、全人格が否定されたかのように目の前が真っ暗になるものです。
上からものを言える立場ではありませんが、そんなことで悩んでいる人に1つだけアドバイスできるなら「初対面はちょっとだけカッコつけよう」ということ。
婚活の初デートは面接と同じです。
恋人同士なら、寝ぐせがついていてもカワイイと感じるものですが、面接の場なら常識を疑われます。
恋人同士ならフードコートでおしゃべりも楽しいですが、面接の場に指定されたら正気を疑われてしまうでしょう。
それは、初顔合わせのお店選びも同じなのです。
実用的で高コスパのお店は、仲良くなってからのデートに取っておきましょう。
堅実な金銭感覚の持ち主は、結婚を真剣に考える女性にとっては魅力的な美点です。
ただし、お互いを知らないうちではそれを知ってもらう前に、チャンスが逃げてしまうのです。
ビジネスで名刺交換をする相手とも、いきなりタメ口でなれなれしくはしません。婚活も最初は探り合いです。
少しだけ気取って、次につなげることを目的にしてみましょう。
時間を追って知ってもらえば、あなたの良さはきっと伝わります。
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画像引用:文部科学省「食品ロス削減及び有効活用の実践と地域づくり」
【著者】ワタベユキエ
現役転勤族の妻、時々ライター。
独身時代から数えて引越し14回。青森から長崎まで住んだ経験あり。
全国ニュースを見て、一瞬だけの映像で場所を当てられた日は気分がいい。
Twitter:https://twitter.com/tentumawata
