子供部屋おじさんの何が悪い?ネットゲームの腹いせで母親に暴行 家を失った引きこもりの末路

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ネットゲームをやった事がある人なら,いくらでも時間が溶ける感覚をあじわったことがあるかもしれません。

中には「リアルなんてクソ」とネットゲームの世界の住人になってしまう人もいます。

 

今回傍聴した傷害事件の被告も、そんな住人の一人でした。

家を出ないまま大人になってしまったいわゆる「子供部屋おじさん」であり、ネットの世界に耽溺する男です。

ネットゲームで負けるたびにイライラし、母親にぶつけ、ついに重傷を負わせてしまいました。

 

母親は治療の為に家を売ることになってしまい、当然、被告も部屋を追い出されることになりました。

自らの暴力で自らの巣を破壊し、強制巣立ちをすることになった被告。

弁護士がこの先どうするか質問すると、やっぱり・・・な答えが次々に返ってくる展開となります。

 

イライラがとまらないのにゲームをやり続ける被告の生き方

被告は年齢不詳の男性。体格が良く、頭を坊主に刈り上げています。

見たところ20代から40代といったところでしょうか。

引きこもりだけあって、色白でどこか幼さを感じる顔です。

 

弁護士による説明で、今回の被害者は被告の母親と言うことが分かりました。

被告はいわゆる子供部屋おじさんで、母親と同居していました。

この日は被告人質問の日でしたが、被告は罪は認めるが心神耗弱だったので責任能力が無いと主張しています。

 

「被告には精神鑑定により、中程度のスペクトラム症候群があると認められます」

弁護士が口を開き、被告人質問が始まりました。

スペクトラム症候群とは、自閉症やアスペルガーとも呼ばれることがある症例です。

被告は自身の持つ障害により、イライラとの付き合い方ができないとのことでした。

被告人が証言台に座り、弁護士の質問を受ける形で裁判が進みます。

 

「お母さんへの暴力は覚えている?」

「なんとなく覚えています」

「どうして暴力をはたらいちゃったのかな?」

「わかりません」

「イライラしていた?」

「はい」

「それはネットゲームの影響で?」

「はい」

 

被告はネットゲームをやり続け、負けるとイライラしてしまうのでした。

薬も処方されているのですが「イライラしているときは飲んでいない」と言います。

イライラしているときは薬を飲むどころではないのでしょう。

 

「発達障害についてなにか知ってる?」

「社会生活できないって言われました」

「通信の高校はどうなったの?」

「上手くいきませんでした」

 

イライラしやすい性格ですから、学校や社会生活は難しかったようです。

ひきこもってゲームばかりしてしまうのも仕方なかったのかもしれません。

 

「お母さんの悪い所ってある?」

「ないです。けど母が離れてくれなかったんです」

「家はお母さんの物だから、出ていけってのはおかしいよね?」

「・・・はい」

「お母さんは今回の件で高次の機能障害を持ってしまったけど、これからどうします?」

「施設に通って、ひとり暮らしをするつもりです」

 

一人暮らしが被告の希望ですが、医者は施設を推薦しています。

「人と交わる練習の為にも、施設に入所したほうがいいんじゃない?」

と弁護士はフォローします。

それでも「施設には入りたくない」と被告はかたくなに拒否しました。

弁護士は「それはゲームをしたいから?」と聞きましたが「そんなことはありません!」と食い気味に否定しました。

(いやお前、そんなことあるだろ・・・)

 

「最後に、お母さんになにか言いたいことある?」

「悪いと思っています」

「量刑についてどう思う?」

「まあ、軽くしてほしいけど重い方が適切です」

 

いまいち、事の重大性を理解できていないようです。

このようにして、弁護士による被告人質問は終わりました。

 

検察の鬼質問で分かってきた母親との関係

続いて、検察による被告人質問です。

「お母さんはどんな人だった?」

「言葉にするのは難しいけど・・穏やかな人」

「お母さんには何してもらった?」

「食事や車を出してもらったりしましたが・・・楽しい思い出はあまりないです」

「お母さんはどんな存在だった?」

「嫌でもあり、良くもあるという存在でした」

 

検察の質問から、被告の母親像が浮かんできます。

傷害を抱える息子を必死に育てていたのではないでしょうか。

嫌な思い出について質問されると「あまりない」と被告は答え、良いと思ったことについて質問されると「食事に連れてってくれた時」と答えています。

 

さらに母以外にイライラすることはなく、物事がうまくいかない時はいつもイライラしていたと被告は言います。

べったりと依存していたのでしょう。

イライラする→母親にぶつける、が被告の感情のはけ口だったと思われます。

 

「お母さんの今の状態ってわかる?」

「障害があって、就職できない状態。。日常のことが出来ず、外出したり、お風呂に入れない状態です」

「以前のように話すことはできる?」

「出来ません、重症だから・・」

 

検察は被告に酷な質問をしました。

母親との思い出を振り返らせてから、現状の確認をさせたのです。

これはかなり効果的だったようで、被告は深く沈んでいました。

 

「事件を振り返ってどう思う?」

「薬であまり思い出せないけど・・死にたくなりました」

治療費をねん出する為に、母親は家を売らなければいけません。

被告は自分の責任で自立しなければならなくなりました。

1人前の人間になるために、いま試練を受けているのでしょう。

 

「たまたま」頭部に暴行してしまった

最後に、裁判官からも被告に質問が飛びました。

 

「今回、暴行がひどかった理由はなんですか?」

「たまたま、殴る場所が頭だったからです。」

ゾッとしました。被告はたんに、”自分の”運が悪かったと、そう感じているのです。

「イライラの原因はなんですか?」

「ゲームで負けたことです。勝てればイライラしません。」

「それだけですか?」

「はい。勝ったら気持ちいいので。」

 

「カッとなると何も考えられなくなる」そしてその原因はゲームだけ。

裁判官の質問により、被告の闇が明らかになってきました。

自分を抑えられなくなり、近くにいる母親に当たってしまう被告。

母に対して「離れてくれなかった」と言います。

母親自体がイライラの原因になることはありませんでした。

あくまでイライラの八つ当たり先として近くにいた存在だったにも関わらずです。

 

「暴力をふるってしまいそうだから、離れてほしかった」

ともいいました。

完全に、何かが壊れています。

 

結論:距離を取るのも親孝行

ゲームばかりして人と交わらず、一人で部屋に住み続けた被告。

彼は人生をゲームで台無しにしてしまいました。

ネットゲームの楽しさ、中毒性は麻薬です。

障害があるなしにかかわらず、ゲームから脱出できない人が今、たくさんいます。

私もネットゲームにハマった時期があり、仕事以外の時間をほぼゲームに費やしていました。

その代わり得たものは何もありません。

 

ゲームなんてやめて、家を出ればよかったのです。

被告のように軽い障害を抱えて生きている人なんて珍しくありません。

ゲームに没頭さえしなければ、今回のような悲しい暴力は起こらなかったのですから、母親も息子を施設に放り出すなどするべきでした。

 

親子でお互い距離を取ってあげるのも愛情です。

子は親と距離を取らなければ異性にモテません。

マザコンとは深い付き合いをしたくないのが自然なことかと思います。

 

離れてほしかったし、離れるべきだった。

これが被告がたどり着いた結論でした。そのための犠牲は大きすぎます。

 

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【著者プロフィール】

野澤知克

自営業(飲食店)を営みながら、ふとしたきっかけで裁判傍聴にハマった傍聴ライター。

現在は専業ライターとして、裁判所に通う毎日。

事件を通して人間の「生き方」と向き合ってます。

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