日本一のパワースポットは渋谷ハチ公前だと思う

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。

私は、かつての職場が道玄坂にあったため、渋谷駅のハチ公前を頻繁に行き来する日々が続いていました。駅の前を通るたび、わらわらと溢れかえっている人たちが苦手で、一帯を歩くことすら憂鬱だったのを覚えています。

その出来事は、そんな私が「渋谷ってパワースポットだったんだ」と気付き、その恩恵を授かるようになりだす2ヵ月程前のことでした。

バイタリティーの高い人がこぞってやってくる

ハチ公前には、バイタリティーというパワーを持て余した人が、大抵、1人か2人はいます。

色々な人を見てきましたが、最も印象的だったのは、マイケル・ジャクソンのモノマネをかなり高いクオリティで披露していた青年でした。

あまりの衝撃で思わず足が止まり、路上ライブを終えた後、彼に話を聞いてみました。

彼はとにかく、マイケル・ジャクソンに超絶な想いを寄せているとのこと。24歳という若さにも関わらず、マイケルの「歌声」「ダンス」「独特な癖」を完璧に表現してしまうパフォーマンスは圧巻でした。似すぎているからか、通りすがりの外国人から「口パクでライブするな!」と英語で罵倒されることもあるほどだとか。

更に話を聴いていくと、彼は驚くべきことを口にしました。「来月、中国で路上ライブをやる」と言うのです。

当時、中国は反日活動で荒れていたため、私は、彼の命を危惧しました。「もちろんそれは分かっているけど、アジアであまり認められなかったマイケルの良さを自分のパフォーマンスで広めたい」と、うっすらと微笑みながらも、私の目を見て力強く言ったのです。

そんな彼の無謀とも言える挑戦は、間違いなく私にパワーを与えてくれました。

ハチ公前は、そういったパワーが集まってくる場所であり、まさにパワースポットです。

土曜の昼、サンシャイン池崎のコスプレで友達作りをした

ハチ公前から知らず知らずの間にもらっていたパワーが溢れ出したのか、私は、「そうだ、サンシャイン池崎のコスプレで友達作りをしてみよう」と唐突に思い立ちました。

誰かに脅されたわけでも、罰ゲームでもなんでもなく、ただ本当に蓄積されていたパワーが漏れ落ちたかのような感覚に突き動かされ、決行を決意したのです。

そして、土曜の昼、サンシャイン池崎として渋谷に降り立ち、以下の人たちと友達になりました。

スケボーで日本一周する青年革命家

ハチ公前に降り立った直後、「イエエエエェェェェェェェェイ!」と怒号にも近い声量で叫ぶドレッドヘアの若い青年がいました。

「さっそくやべぇやつがいた」と彼に近づくと、彼はまた「イエエエエェェェェェェェェイ!」と叫ぶのです。私も負けるわけにはいきませんので、「イエエエエェェェェェェェェイ!」と返しました。このやり取りを3往復ほど行ったあと、ようやく彼は普通に喋りはじめたのです。

聞くと彼は、「スケボーのみで日本を一周している」という言うのです。「スケボーはいらないのじゃないか」というツッコミを心の中で押し殺し、日本一周の理由を聞きました。

「縛られるのが嫌いで、自由に生きたいから」と、なんともシンプルな返答。ケツバットやフリーハグで日銭を稼ぎ、時には落ちているものを食べることもあるのだそう。割とシビアにやっているようでした。彼の屈託のない笑顔を見る限り、体調等の心配はなさそうなので一安心したのを覚えています。

「色々な人がいるのだなぁ」と。

夢売りビジネス

あたりを見渡すと、時代錯誤なものが目に飛び込んできました。サラリーマンの靴を磨いてる若い青年です。それも一人で、かなり慣れた手つきだったのが気になり近づきました。

単刀直入に何をしているの?と聞くと、彼は言います。「夢を売っている」のだと。

なんでも、スーツの男性をつかまえ、靴磨きをしながら自分の夢を語り、その夢を応援したいと思った分だけのお金を「靴磨き代」として頂戴する。というものだそう。

更に、稼いだお金は次に考えている事業の資金にするとのこと。募金してくれた人と連絡先を交換し、靴磨きと並行して行っているファイナンシャルプランナーの知識を持って、コンサルタントとして活動していくのだとか。そうして貯まったお金で自分の夢を叶えるというです。

内心で「そんなうまくいくものなのか?」なんて思いましたが、彼の目や言動からは、一切の迷いを感じられませんでした。むしろ、余裕すら感じられるほどです。

連絡先を交換し、後日スーツ用の革靴を磨いてもらいました。

(左から、靴磨き青年・私・靴を磨いてもらったサラリーマン)

刃物の普及。神戸から世界へ

菜々緒をスカウトとしたことがあるのだという男性と話をしていると、「あの人とか面白いんじゃない?」と、明らかに私より20歳以上は年上なオシャレ風な男性をすすめられました。

スカウトマンの目を信じて話しかけてみると、男性は怪訝な顔をせず、「友達を作っています」という私からの突然の宣告すらも受け入れてくれました。

なんでも男性は、神戸の出身。職人の手で作り上げた刃物類を販売しているのだという。いわゆる刃物おじさんだったのです。東京へはその仕事の関係で来たのだとか。

刃物職人は急激に過疎化が進み、職人人口はかなり減ってきているそうなのですが、刃物おじさんは「職人がつくる素晴らしい刃物を世にもっと広めたい!」というアツイ志しのもと、活動されていました。

その後、Facebookで刃物おじさんの活躍を拝見していたのですが、「海外で模擬店を出店したい」という名目で行ったクラウドファンディングを成功させ、職人が作り出した刃物を見事に世界へと発信されていました。

さすが、菜々緒を掘り当てたスカウトマン。目利きの感覚がかなり鋭いです。良い勉強になりました。

ひょんな行動で人生が変わることを体感した

ひょんな行動から、色々な人に出会い、人間性の裏にある様々な価値観をトレースすることができました。

ポテチを食いながらYouTubeをみるいつもの土曜日が、素晴らしい学びとたくさんの出会いを生みだしてくれたのです。

その後、私の人生に与えた影響

あの土曜日は、その後の私の人生に様々な影響をもたらしたました。

まず、大抵のことではひるまない強靭な心。たかが一歩の前進でも、かなりの勇気を要するときってありますよね。そんな時、ハロウィンでもない土曜日の昼間にサンシャイン池崎をやり抜いたという経験のおかげで、スッと一歩を踏み出すことができるようになりました。

この一歩を踏み出す力というのは、私の人生において大きな宝になっています。

これまで様々な場面で、結果・成果を生みだしてくれました。今こうして記事を書くことができているのも、間違いなくあの日の出来事のおかげです。

必要以上に行動するのはやめた方が良い

私はこの記事を通して、行動することの素晴らしさを伝えたいわけではありません。確かに、行動力とは現代においてかなり重宝される力の一つです。しかし、当然ながら成功ばかりを呼び寄せるものではありません。

過去に、闇雲に突き進んだ結果、詐欺師からお金をふんだくられるということもありました。このことから私が思ったのは、「行動力の意味をはき違えてはいけないな」ということ。

例えば、『見切り発車で人生はうまくいく』なんていうタイトルの本があります。素晴らしい本なのですが、作者は見切り発車を重ねたことで、行動力を磨いたのではなく、嗅覚を磨いたということを綴っています。

つまり、むやみやたらに発車するのでなく、「あ、ここ発車するべきだな」という本能にも似た力。これこそが真の行動力だということ。

必要以上に行動すれば良いというものではなく、「ここだ!」というところで一歩出られる力を身に着けたいものです。

色々な価値観がまかり通る日本はやはり素晴らしい

大学を出て会社に入社するという一般的な考え方があります。しかし、良い意味でレールから外れている人たちの話を聞くと、「これだけ色々な価値観がまかり通ってしまう日本って、なんて素晴らしいのだろう」と深く感心しませんか。

「なんか上手くいかないな」と感じたらば、一度枠から外れてみてはいかがでしょう。

私も人生に行き詰ったら、スケボーを漕ぎながら、夢を売りつつ、刃物を販売しながら日本を旅してみようと思います。


著者:山田大地@四太郎

田舎者ですが、元気です。翻弄されっぱなしの東京をいつか見返してやろうと頑張っています。

たまに踊っています。盆踊りです。


『不二夫のフレグラン』


ーーーにおいで遠ざかり、匂いが近づけた。一組の家族の物語。


【あらすじ】
気がついたら、離れていた。とある家族の物語。
今日は妻と映画を観よう。急いで帰宅した矢先に、妻とママ友の立ち話を耳にする不二夫。 「うちの夫も最近加齢臭が……」
ショックを受け一人ソファで寝ていると、追い打ちをかけるように娘が家出してしまう。
不二夫は娘を見つけ出し、家族との距離を縮めることができるだろうか……

第1話~7話 絶賛公開中!
第8話 7月26日(金)公開!




特設サイト
不二夫のフレグラン
気がついたら、離れていた。とある家族の物語。今日は妻と映画を観よう。急いで帰宅した矢先に、妻とママ友の立ち話を耳にする不二夫。「うちの夫も最近加齢臭が……」ショックを受け一人ソファで寝ていると、追い打ちをかけるように娘が家出してしまう。不二夫は娘を見つけ出し、家族との距離を縮めることができるだろうか……




Translate »